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熊本・大津金時 うまいもちゃん 本田修一さん

 2008年09月29日

代表 本田 修一さん
本田フレッシュ
産直センター
代表
本田 修一さん

お芋は“生きている”必須の穀物。
阿蘇から世界へ―可能性は無限大!

 どの時代にも欠かせない“芋”。戦時中は主食でもあり、お酒の源料にも必要不可欠、家庭のキッチンには必ずといっていいほど常備され、多種な料理法に、焼き芋などのシンプルなおやつ…そう、欠かせないというより、どんな人にも愛されるのが芋ではなかろうか。  今回は「さがファン」初、野菜類・穀物を扱うショップの源へ、足を伸ばした。熊本県・阿蘇のふもと、大津町。初の県外ショップ、初のインタビューである。芋というシンプルで、かつ“食の基本”となる穀物を、新しいカタチで勢いを持って日本国中に発信しているという、「本田フレッシュ産直センター」。私たちにとって身近なお芋に、どれだけの魅力と今後の可能性や期待が望めるのか、はるばる電車と車を乗り継いで店主の本田さんにお会いしてきた。


Q・「さがファン」だけど熊本…しかも、初の野菜類・穀物を扱うショップの登場です。「さがファン」でネット販売をしようと思ったきっかけは?
A・ネット販売はずっとしたいと思ってたんですね。市場に卸したり、各地で直売が主でした。地元・大津町の商工会でホームページは作っていたんですが、販売までいたらず、反響もなく…そんな時に古くからの付き合いである、「さがファン」の担当者さんが話を持ち込んでくれたんです。「これならやれる!」とワクワクしましたね。だから、佐賀と全く無関係ってわけでもないんですよ。佐賀の旧友のおかげで目標が実現したんですから!

Q・「本田フレッシュ産直センター」さんの歴史を教えてください。
A・私は8年前まで普通のサラリーマンだったんですよ。祖父の代から約50年。当時はアルコール用の源料となる、白い芋の栽培が主でした。それが、今市場に出回っている紅色の食用芋の栽培に切り替えたのが約25年前ぐらいですね。現在、東京ドーム2個分の敷地(約1万2000坪)に食用芋の栽培を行っていますが、業務は市場卸、産地直送の直売オンリーでした。「もっと、うちの芋をいろんな人に届けられないか?」の思いのもと、3代目になることを決意して、本格的に他方面へのアプローチに取り組み始めたんです。

Q・東京ドーム2個分!阿蘇のすそ野、大津町は芋の栽培に適している土地なんですか?
A・芋は土と密接な関係があります。大津の土は阿蘇山の黒い火山灰土で、水はけが良く、やせている土。田んぼは水を貯められる土壌じゃないと稲が育ちませんが、畑は水を貯める能力はありません。火山灰土は水が少なくとも、日照りに強く最も芋栽培に適した土壌ですね。昔から、この大津町は芋によって、人々の食が支えられてきたんですよ。

Q・お芋の商品名は「うまいもちゃん」ですが、ネットやカタログの説明表記に"からいも"とあるのはなぜですか?
A・昔から、大津町では「甘藷」のことを「からいも」と呼んでいました。「さつまいも」が一般的な俗称ですが、その流れですね。たまに、お客さんから「からいもって辛いいものことじゃないの?」なんて質問を受けますが…(笑)。品種は「大津金時」というものです。金時は全国どこにもある品種で元の苗は一緒ですが、大津で作られているので「大津金時」。「うまいもちゃん」と名前を付けたのは、他全国の甘藷と差別化をはかるためです。4年前に商標登録をしました。命名はうちの娘なんですよ。「大津金時」として売り出すよりも「うまいもちゃん」の方が親しみがあり、インパクトがあっていいでしょう?今、地元では「本田さんのところの芋=うまいもちゃん」で通るようになりました。名前を変えてから認知度がグンと上がりましたね!

Q・本田さんが3代目になり、「うまいもちゃん」の広がりはどのように変わりましたか?
A・私が携わってきて、思ったことは一農家もやはり時流に乗らなければならない、ということでした。芋農家もたくさんあり、言い換えればライバルもいっぱい。そのためにはどんどん、うちの芋が市場に出回れる土台を作っていかなければ、と。まず、着手したのは全国各地の郵便局にある、各産地の名産を並べた贈答用のカタログですね。どんなに品質が良くても、芋だけパックに詰めても人々の食指は動かない…そこで、地元大津町の名産、すいかやメロンをパックにしたギフトセットや、記念日用にカードや花をセットにしたもの…いろいろ企画を練り、郵便局に売り込みました。おかげさまで巧を奏し、贈答シーズンには全国から注文が、ひっきりなしに来るようになったんですよ。でも、毎回同じセットではあきられるので、日々、企画が頭の中を廻ってるんです(笑)。

Q・「さがファン」もその一環ですね。反響はいかがですか?
A・じわじわときていますね。今のところ、「うまいもちゃん」家庭用贈答用業務用の商品を出していますが、芋は保存環境もあって1年中供給できるのですが、他の青果は旬モノですので、ネットで販売できる時期が限られてくるんです。なので、ギフトセットがパソコンの画面上に登場するのは、時期限定になってしまうんですが、そこをどうにかしたい、もっと、芋を身近に感じてもらい、楽しく食べていただける方法はないか、とやっぱり日々、企画が頭の中をぐるぐる(笑)。今は、電子レンジでチンするだけで、焼き立ての芋がいただける、「真空パックうまいもちゃん」をテストしているんですよ。それを、来年のバレンタインデーのギフトに使えないかな、と日々考えあぐねています。

Q・「うまいもちゃんギフト」は、洗練されている、というより温かみを感じますよ。本田さんも、よく顔を出していらっしゃるし、親しみも感じます。
A・これが狙い、ってわけじゃないんですけどね(笑)。やはり、生産者の顔が見えた方が買っていただく方も安心だと思いますし、あと、ギフト用のカードや、シールなどは業者に頼まないで、全部自宅で手作りしているんですよ!この手作り感も好評のようで嬉しい限りです。それもこれも、パソコンおんちの私に親身になって指導してくれた、「さがファン」担当の旧友のおかげです。いつも新しい世界を教えてくれて、本当にありがたいです。

Q・そもそも、お芋はなぜ1年中供給できるんですか?お芋に旬ってあるんですか?
A・お米と一緒、と思ってもらえればわかりやすいですね。お芋は厳密的に「野菜」ではなく「穀物」なんです。他の葉モノの野菜は、何回も植え、収穫できますが、芋の場合は一回勝負なんですよ。苗を4月半ば~6月半ばに植え付け、収穫は7月末~11月いっぱいで終わらせます。もし、そこで台風など自然条件が悪かったら、本当にやり返しのきかない世界なので、一発アウトですよ。次は来年まで待たなければならない…。お米もそうでしょう?だから、普通の野菜みたいに"旬"というものはなくて、あえて美味しい季節といえば、堀り上げてから約1ヶ月ぐらい寝かした12月~ごろでしょうか。甘みが増し、冬に焼き芋なんて最高ですね。堀り上げた後は、防空壕のようになっている自然の貯蔵庫に保管し、土の中の温度と同じ13℃ぐらいの環境を保っています。だから、質も1年通して変わりませんし、いつでも調整出荷ができるんです。しかし、収穫は一年に一度だけですから、出来高が違うと次年度まで引っ張ってしまうのが怖いところ。失敗は決して許されないんです。だから毎回植え付けの時期になると、1年生のような気持ちになりますね!

Q・だから1年中美味しくいただけ、かつ、値段も変動しないんですね!先日、テレビに出られた後はすごい反響だったとか…。
A・1日中、電話が鳴りっぱなしでしたね!もう追いつかないぐらい。テレビの威力はすごいですね。放映後、1週間は電話の対応に大わらわでした。同時にいろんなホームページで取り上げられるようになり、本当に大反響でした。素直に、「楽しい、潤っているな~!」と実感しましたよ。でも、目下の課題はやっぱり、先ほども述べましたが芋栽培は一発勝負なので、需要があっても供給が追いつかない場合も生じることです。そのためには、もっと畑の面積を増やしたい、という思いもありますが、今でも朝から晩までフル活動なので、労力や人手の問題もあるので、どう解決していこうか、と考えています。

Q・今年の春、苗も販売されていますよね。新しい試みだと思いますが、反響のほどは?
A・何千本もお申込みが来ましたよ!ちょっとの土地があれば、芋は家庭菜園もできますし、いずれはプランターなどでも、芋栽培ができればいいな、と思っています。苗にプランターに土、肥料等をセットにした、「生育セット」なんかも作れないかな、と。作り方はホームページや、メール、電話で対応できますし…夢は広がりますね。

Q・可能性がたくさんありますね!今後の夢、展開予定を教えてください。
A・「うまいもちゃんオーナー」を来年ぜひ、実現したいですね。これはずっと前からの夢なんですが。お米の「棚田オーナー」と同じです。うちの畑で苗つけをしてもらい、管理はこちらで行って、その都度オーナーさんにネットを使って、生育状況を通信して…。芋って土に埋まっているから、何が土の中で起きているかわからないんですよ。堀り上げるまでが楽しみで、それが面白い。自然環境が影響するので、必ずしも記録通りに理想の芋ができるとも限らない。芋堀り体験もできるし、都会の方のレジャーやオアシスにもなる…ぜひやりたいですね!また、芋は戦時中や食料危機の時に、一番役に立つ穀物です。いっぱい「うまいもちゃん」を作って、食糧難の世界の国々へ送りたい…そんな大きな大きな夢も持っています。

Q・今後が楽しみですね!最後に「うまいもちゃん」の魅力のPRをお願いします。
A・「うまいもちゃん」は美しい紅色の皮の中身は鮮やかな黄色の肉質がたっぷり。焼き芋にすると、フワッと焼き上がりますよ。甘みが強いのが特徴です。芋って、生きているんですよ。家に置いておくといつのまにか芽が出て、葉が伸びてしまったっていう経験がありませんか?ビニール袋に入れっぱなしだと、湯気が立ち込めます。生命力がすごく強いんですね。生きたものをいただくのだから、それは美味しいに決まってます。だから、家での保存には気をつけてくださいね。低温に弱いので、冷蔵庫はダメです。日当たりが強いところもダメです。室内の暗い場所に保管をしてください。もし、室内が5℃を下回ったら、毛布をかけてあげてくださいね。夏場は暑くて、すぐに芽が出てしまうので早めにいただいてください。焼き芋、いも天、じゃがいもの代わりに自然な甘みがついたポテトサラダ、お味噌汁、カレー、シチュー、ポテトチップ…と調味料いらずで、美味しい料理がたくさん作れる、甘藷=金時=からいも"うまいもちゃん"をぜひ、お試しください!


畑
東京ドーム2個分、約1万2000坪という広大な敷地に「うまいもちゃん」がどっさり。ここから、全国に美味しさが発信されていく

仕分け作業
事務所では、芋の出来具合によって、「家庭用」「贈答用」「業務用」と仕分け作業が毎日コツコツと行われている

いも
美しい紅色の「うまいもちゃん」。産直なので、価格が市場よりもかなり安いのに驚く。夏には中身も紫色の「パープルスイートロード・うまいもちゃん」も販売開始。お菓子作りに最適だ

>> 本田フレッシュ産直センターの商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 16:15 | コメント (2) | トラックバック

東脊振ショッピングセンター協同組合マルシェ 理事事務局長 木村 英喜さん

 2008年08月29日

店主木村 英喜さん
東脊振ショッピングセンター協同組合マルシェ
理事事務局長
木村 英喜さん

モノのやりとりだけじゃない。
“顔が見える”ネット世界の可能性を信じて-。

 インタビューも「さがファン」最多4回目。約3年強前の開店当初から、ずっと右肩上がりの「肉の味好」さん。お話を聞くたびに、“お客様との信頼関係の大切さ”、“継続こそが力なり”という徹底した信念が伺える“事務長”こと木村さん。佐賀・吉野ヶ里町の台所、「ショッピングセンター マルシェ」から佐賀県全域、そして全国へ-お肉を通じて様々な情報を日々発信。その地道な発信…コールが、大きな返信…レスポンスとなってきている。常々、お客様の要望に応え、厚い信頼を得るための誠実な姿勢に頭が下がる“さがファンの重鎮”。今回はどんなお話が聞けるのだろうか?期待を胸に事務長と再会した。


Q・4回目ですね!今は夏本番、お肉の売れ行きはいかがですか?
A・時節柄でしょうか…今までは夏はお肉が一番売れるシーズンだったんですけど、今年は厳しいですよ。消費者の皆さんが、いろいろなニュースにより、これまで以上に“食”に対し敏感になっていて、ナマモノであるお肉を用心している傾向にあります。その代わり、バーベキューなど大量買いするお客様の姿を今夏はよく見ましたね。


Q・前回お話をお伺いした際は「牛肉ブランド偽装問題」が問題になった時でした。“お客様との信頼関係”を何よりも大切にされている中、“信頼感”を実感する時は…?
A・リピーターの方が定着して、シーズンごとに「前回と同じものを同じ場所に送って」と頼まれる時ですかね。まるでお肉の質について疑問を持たれないんです。安心されて何回も頼まれていらっしゃるんだろうな、と信頼感を感じます。また、対個人だけではなく、居酒屋さんなどお店に卸すこともしていたのですが、今年に入ってネットで検索されたかなにかで、福岡のある企業さんから大型のご注文をいただきまして。お肉を送る際は、生産者の名前や写真、牛の出生データなどが記されている「牛肉証明書」を同封するんですが、そちらも安心の元となったのか、その後同企業さんから再びご注文をいただき、別の企業さんにもご紹介していただいたんですよ。


Q・「さがファン」開店当初から1日も休まず!続けられている「黒毛和牛怪人のブログ
が、大きな反響を呼んでいます。まさに信念とされる“継続は力なり”ですね。

A・成果は一朝一夕にして成りません。地方である佐賀のネットショッピングモールがどのように全国に展開していくか…と考えた時、まずは「肉の味好」よりも「さがファン」自体を引き上げることが先だと思いました。「さがファン」のトップページに毎日更新のブログを載せることによって、その積み重ねの姿勢がお客様に届くかなと思い、ここまでやってきました。また、ブログという特性を活かすため、「さがファン」事務局の方と相談し、費用がかからず検索に引っかかる方法、言葉選びなどを学び、どの言葉でお客様がお店のサイトに入ってくるかも研究しました。おかげさまで、以前は「佐賀 牛」などの言葉で入ってくる方が多かったのが、今では「肉の味好」と固有名詞で入ってこられるようになったんです。お客様の注目度、認知度がじわじわ上がってきてることを感じますね。


Q・ブログ以外にもメルマガ配信や、お客様との個人的なメールのやりとりをされているそうですが、ネットを活用することでいろいろ模索はあったのでしょうか?
A・ネットビジネスはいろいろありますが、洋服等は売上がすごいですよね。目的に合ったものをボタン1つで買えるから、販売員を通す手間が要らないわけです。だけど、私共が求めるのは、「安心・信頼」です。なので、あえて顔が見える商売をしたい、とお客様とのコミュニケーションを何よりも大事にしていきたいと、そこに手間をかけているんです。
お客様へのメール一斉配信だけじゃなく、一人ひとりコミュニケーションをとることで、遠くにいる方ともお店で直接やりとりしているというような感覚を大切にしています。


Q・「さがファン」だけにとらわれず、その姿勢はコミュニティサイト「さがファンブログ」にも随分反映されていますよね。どのようにご自身、周りが変化しましたか?
A・地域に限定したコミュニティサイト「さがファンブログ」にも参加させていただくことで、今までネット上での付き合いだった人と、実際にお会いして付き合えるようになりました。オフ会などにも積極的に参加することによって、実際、同じく商売を頑張っている方、自分自身の趣味である焼き物、お酒に携わっている方にお会いし、人脈が一気に広がりましたね。おかげさまで、商売の方にも反映して、今まで県外注文がほとんどだったのに、県内注文が増加の傾向にあります。実際、来店される方も増えているんですよ。


Q・ブログではご趣味の焼き物、お酒、郷土への愛情も溢れた文章を拝読しています。それが一方通行ではなく、輪が広がっていっているということでしょうか?
A・面白いことに、どこからか情報が入ってくるんですよね。情報を発信すれば、情報が返って来る。それが「さがファンブログ」の面白さというか可能性だと思います。つながりがつながりを呼び、輪になっていく、ネットの力のすごさを感じています。


Q・ネットはまさに使いよう…ですが、あらためてネットビジネスを3年強続けてみられて、どう感じていらっしゃいますか?
A・全国的に「肉の店」だと、ライバルがものすごく多いんですが、「佐賀産和牛の店」になると、随分限られてくるんです。その中でも、お客様が「肉の味好」を“自分だけのお気に入りのお店”にしていただきたい、と日々奮闘していますね。「さがファン」事務局が開催する講習会に参加すると、いろんなショップの方がいらっしゃいます。個々スピードや思い入れは違いますが、私共はネットという環境を存分に活用しようと、焦らずに一歩一歩、歩んでいます。今までになかった世界を切り開け、実際に売上も上がっていますし、この世界に携われてよかった、と今では心から思っています。


Q・「さがファン」というショッピングモール、「さがファンブログ」というコミュニティサイト…両方携わり、違いや可能性などはどう思われますか?
A・「さがファン」では、着地点が「商品に対する情報発信」「お肉に対する安心・信頼」=“お肉を売る”ですが、肉だけの内容だとつまらないので、日々模索しながら書いています。「さがファンブログ」は、県内のコミュニティですので、割と自由に商売っ気のないコメントも書けるんですね。でも“県内”というくくりから外れれば、全国のお客さんも引っかかるのかな?とも考えています。つまり、お肉のブログ?コミュニケーションのブログ?というところに最終的にぶつかるんですが、ブログに関しては思いもしないところに伸びていくので、その可能性をどう活用するか、が今後の課題です。「さがファン」では構造上、実際にお肉を買った方のコメントが届きませんが、「さがファンブログ」ではダイレクトに届き、口コミで広がっていくんです。もはや、ネットはモノのやりとりの場所ではないですよ。だから、これからは“一さがファンの店”としての兼ね合いも考えますね。


Q・ブログを拝読していると、お肉はもちろん、佐賀、郷土愛が伝わってきます。その中でネットというツールは重要なポジションを占めていると思いますが、今後どのような佐賀の良さをPRされていきたいと思われますか?
A・佐賀は農産物、海産物、伝統工芸品、歴史、温泉、人情、そしてお肉、とお宝ザックザクの土地です。特に私はライフワーク的に古唐津を趣味としているんですが、焼き物なんて日本、いや世界の宝ですよね。佐賀の宝は日本の宝。それを大事にしながら、じわじわとコツコツとPRしていきたいと思っています。宮崎のようにPRをガンガンすれば、佐賀も全国的に認知されるでしょう。でも、佐賀は“変わらないものを保ちながら、少しづつ変わっていく”という土地性です。急激な変化は望まれませんし、私も望んでいません。その“佐賀流”を守りながら、自分なりにいろんな人に佐賀の素晴らしさを伝えていきたいです。残念なのは、佐賀は良いところだらけなのに悪いところがひとつ。佐賀人自体が佐賀を日本の宝だと気付いてないところ(笑)。私は佐賀を誇りに思いますよ~!


Q・最後に“つながっているみなさん”、“これから出会うみなさん”にメッセージを。
A・お付き合いの最初は“顔を合わせる”ことだと思っています。ネットは便利で、やりとりも楽ですが、本当の人付き合い、コミュニケーションとは、顔を合わせ話をすることだと思っています。だから、私はずっと顔を出し続け、私をわかっていただき、みなさまのお店、お肉に対する安心と信頼をいただくために、ネットででき得る最大限の可能性を追求していくつもりです。ネット上の付き合いが、リアルな付き合いにつながれば、こんなに嬉しいことはないですね。今後もどうぞ、よろしくお願いいたします!


マルシェ売り場
ズラリとならぶお肉。朝10:00開店から、夜9:00閉店まで、お客様のことを考え商品が途切れないようにしている。


マルシェ売り場2
売り場は指定農家の写真が並び、肉の顔が見えるように。さがファンの「肉の味好」ネット上でも、指定農家の名前を出している。


マルシェ牛肉アップ
実際、お肉をいただいたが口の中ですぐに、トロッととろける柔らかさに感動!!しかも、値段が安価なので、ファンが多いのも納得だ。


マルシェ加工場
売り場から見えるように、加工場が裏手にある。


マルシェ肉パック詰め
加工場では肉のカット、パック詰めと大忙し。


マルシェ肉カット
鮮やかな手つきで、肉をカットしていく姿に釘づけに。


マルシェ外観
東脊振の顔、ショッピングセンター『マルシェ』。ここから、美味しい佐賀和牛が全国発信されていくのだ。


牛肉証明書
これがお肉と一緒に送る「牛肉証明書」。生産者の名前や写真、牛の出生データなどが記され、信頼の元となっている。


ハンバーグ
以前から開発に挑んでいたハンバーグも、こんな安価でズラリ。肉質は柔らかめで合挽きでもトロリ。煮込みハンバーグに最適!


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投稿者 さがファン : 10:23 | コメント (0) | トラックバック

サガントスオンラインショップ 中川理恵さん

 2008年07月29日

店主中川理恵さん
株式会社サガンドリームス
オフィシャルショップ 担当
中川 理恵さん

チームグッズ=ブランド。
グッズはサポーターとクラブの“架け橋”

 「夢結蹴」のスローガンをもとに、20代の若手選手28人が結集した2008年度のサガントス。現在はJ2リーグで5位(7月24日時点)の成績だが、今期のリーグは大混戦のため、1試合ごとに順位が上がったり、下がったり…とサガントスもJ1昇格を狙える位置に喰らいついている状況だ。Jリーグの中でも、一番若手がそろい、明るく元気いっぱいというチーム。よく走り、パワーとスタミナ溢れ、チームワークは抜群だ。そんなサガントスを応援するのに欠かせないのがグッズ。全国から手軽にオフィシャルグッズが手に入る…さがファンでも大好評の、サガントスオンラインショップを手がける、(株)サガンドリームス――鳥栖のスタジアムのショップに再び足を運んだ。


Q・3回目の訪問です!まず、ウイントス君のぬいぐるみの出来具合いは…?
A・作ってる段階です…と言ってもう2年がたってますね(笑)。実は、もう出来ているんですよ。ただ、諸事情によりまだ市場に出てこれないんです。ごめんなさい!できれば今年中にはみなさんにお披露目したいと思ってます!何度も試作したんですが、ぬいぐるみは「かわいい」と思ってもらうのが命。ウイントス自体はかわいいんですが、立体にするのが大変難しく、すごく時間がかかりました。でも先日、ホームゲームで対戦チームのサポーターが大きなぬいぐるみを抱えて観戦にやって来たのを見て、早く市場に出したい思いでいっぱいになりました。お客様からの要望も強いですしね。


Q・New商品が続々と出ていますね。キッズものも登場し始めましたが…。
A・今、全部で100あるかないかぐらいですが、キッズものが弱いのが今後の課題です。ファミリーで応援にいらっしゃる方も多いので、こちらも充実させていきたいところです。面白いもので、こちらが「売れるだろう」と踏んで商品化したものがサッパリ…だったり、「これはどうかな…」と思ったものがバカ売れしたり、定番のユニフォームTシャツタオルマフラーメガホン等以外は何が売れるか、市場に出ないとわからないんですよ!それを見極めて在庫管理したり、発注にストップをかけたり…と、結構大変だったりします(笑)。
お客様からのニーズは直接聞いていますが、本当、読めないんですよ。


Q・グッズ企画、作成にあたってお手本にしているところはありますか?
A・そもそもグッズは、海外リーグのスタイルから生まれたもの。ヨーロッパリーグは歴史そのものが違いますので、グッズは数え切れないほどありますし、観戦以外、日常でも身にまとっているサポーターが多いんです。日常でも着られるTシャツや、使える小物などの商品化は、海外をお手本にしていきたいですね。でも、Jリーグの中でもグッズが充実しているチームはたくさん。グッズはJリーグの許可をもらわないと商品化できないんです。他のチームのものと酷似したものは却下されたりするんですよ。なので、グッズ企画、作成にあたってはやはり、日本、Jリーグのチームのものをお手本にしています。


Q・グッズ販売に関しては、選手が一役買っているとか…?
A・今年から積極的に選手にグッズ売りに関わってもらっています。新デザインのタオルマフラーが発売されたら、持ってもらい写真を撮り、ポップやネットに載せたり。オフシーズンにはイベントを開き、サイン会を開いて、グッズにサインを書いたり。先日夏祭りを開いたら、女子高生がいっぱい来ましたね!
若手の選手が多いので、今までサッカーに興味がなかった若い女性世代もこれをきっかけにファンになっていただいているようです。そうなると、若い女性向けのグッズの企画、作成もしなくては…!なんて考えているんですよ。


Q・お客さんのニーズをつかむグッズづくり…面白そうで、大変でもありますね。オフィシャルショップ担当として、やりがいや苦労はありますか?
A・試合日はショップにいるので、お客さんと直接話せるのが楽しいですね。
グッズを買わなくても寄ってくれるおなじみの方もいらっしゃいます。この仕事を始めて、グッズを見る目が買う側から作る側に変わりました。あと、女性の視点はとても大事ですね。お財布を握っているのはお母さんですから(笑)。
あと、センスがいいものしか女性は身に付けませんからね。まだ、日常生活で身にまとえる商品はないのですが、いつかそれらを作るのが夢です。難しいのは、新商品を出すタイミングや様々な業者とのからみ。でも一番難しくて、一番面白いのは、お客さんがどんな商品を求めているか…を考えることです。


Q・ズバリ、グッズが生み出すサッカー観戦の効果って何でしょうか?
私は、グッズをサポーター(観戦者)とクラブチームの架け橋と思っています。もちろん、観戦においては自由な服装で来ていただいても全然かまわないわけですが、これだけグッズが売れ、同じ色でスタジアムが染まる、というのは…結局、結果論なんですね。中には、クラブに貢献したい、役に立ちたい、という思いからグッズをたくさん買ってくださる方もいます。でも、ほとんどの方は、自分がチームを好きだから、選手に近づきたいからという理由で好きなグッズを買っていかれます。自分の好きなチームのロゴが入ったTシャツを着れば、テンションも上がりますよね。これはサッカー観戦に関わらず、女性が新しいブランドの洋服を買う時にも似ていますよね。そんなサポーターのみなさんが、スタジアムに集まったら、全員一緒の恰好になる、それだけです。
そして、そこから生み出されるものは、出会いであったり、仲間意識であったり、喜びや悔しさの共有であったり…、そして、知らない方に対して「自分はファンですよ」というマーキングのような証であったり…同じ目的を持った方が同じ物を身につけるのは必然であって、同時にすごいことだと思います。年齢、職業…全然知らない方たち同志が、ひとつになり、一体感を味わう瞬間をお手伝いできるのが、このグッズ=ブランドたちだと信じています。


Q・ひとことにグッズ…といっても奥が深い世界なんですね。そして夢のある世界ですね。今後の展開予定を教えてください。
A・あきられないグッズづくり、ですね。定番タオルマフラーもステキなデザインのものをどんどん作っていきたいし、女性向けの洗練されたグッズも作りたい。日常でも着られるセンスのいいTシャツを作るのも夢ですね。チームをグッズによって街に、日常に浸透させていきたいです。そして、選手と一緒になって頑張っていきたいですね!


ベストアメニティスタジアムベストアメニティスタジアム
電車の中からも見える「ベストアメニティスタジアム」。駅から徒歩3分という、全国有数のアクセスの良さ。


スタジアムのショップ
チームカラーである、サガンブルーとサガンピンクが鮮やかな、スタジアムのショップ。


手作りボード
ショップには心温まる手作りのボードが。サイン付きの選手の顔写真に親近感を覚える


リュック
問い合わせが多いウイントス君のリュック(非売品)。ぬいぐるみの原型だとか


キャップ
7年ぶりに登場したメッシュキャップ(1580円)。ブルーが人気


小物
小物から入るのもオススメ!左から、キラキラ光るラインストーンが女性に人気のキーホルダー(1050円)、白い革が大人っぽく、シンプルなレザー携帯ストラップ(950円)、表がホームカラーのブルー、裏がアウェイカラーの白になっているアクリルストラップ(950円)は男女問わず人気の一品


新・タオルマフラー
新・タオルマフラーは、赤い星がちりばめられたかわいらしいデザイン。女性に人気だそう(1580円)




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投稿者 さがファン : 18:47 | コメント (0) | トラックバック

理研農産化工株式会社
岡部憲治さん

 2008年06月23日

店主岡部憲治さん
理研農産化工株式会社
福岡工場
製造部・取締役・製造部長
岡部 憲治さん

オンリーワンの食用油にこだわり続け27年。
油が変われば、料理の味も変わる。

 昨今、原料不足で世界的に打撃を受けている製油・製粉業界。製粉業務を主とする佐賀本社、製油業務に携わる福岡工場。2つの"生きていく上で欠かせない"商品を、逆風に押されることなくコツコツと作り続け、世に送り出している「理研農産化工株式会社」。 製油・製粉ともに、約10年前より原料を九州のものにこだわり続け、大手会社では決してできない、そして小さな会社でも到達できない・・・地場の中小企業だからこそ、なし得る商品づくりを行っている、まさに「発展しつづける老舗」-エコブームの中、"本物のエコオイル"を研究、開発して7年。看板商品「とうふの大豆で作った油」の産みの親に開発秘話を伺った。


Q・製油を主に製造する福岡工場ができたのは1981年(昭和56年)。
国産大豆を使った家庭用オイルを作るプロジェクトは最初からあったんですか?

A・現在こちらでは業務用油7割、家庭用油3割を製造していますが、当初、製油工場は外国産大豆を使った卸用の業務用オイルを製造するのがほとんどでした。当時、製造担当として福岡工場に勤務することになった私に、先代社長が工場ができる前に言ったんです。「うちにしかない油を作らんか?」と。それがすべての始まりでした。



Q・それが国産大豆を使った油の開発に発展していったと・・・。

A・最初は悩みました。「何を言ってるんだろう?だって油はみんな一緒じゃないか」と正直思いましたね。
アメリカやブラジルから大豆を輸入して、業務用の油を作る-。それが当たり前と思っていましたから。一体何から始めていいものか唸りましたよ。でも私も一開発者。研究が大好きで、一から何かを始めることに不安と同時に士気も上がりました。



Q・家庭用オイル販売が始まったのが約10年前と以前お聞きしています。それ以前の17年間に、研究・開発の長い期間があったというわけですね?

A・ちょうど先代社長が亡くなった年に、国産大豆が大量に余った所がある、という情報を聞いたんです。もちろん、余ったものを処分するとそこは大打撃に遭うわけです。
ずっと新オイルづくりには悩んでいたのですが、ここで心を固めました。「その国産大豆を買おう!国産大豆でうちにしかない、新しいオイルを作ってみようじゃないか!」と。



Q・そもそも国産大豆で作った油と、輸入大豆で作った油の違いって何ですか?

A・"目的"です。輸入大豆は製油用(業務用)。国産大豆は豆腐や味噌など食品に使われます。油に使用することはまだ常識的な考えではありませんでした。つまり、国産大豆を原料にすれば、より食品に近い、料理に使いやすいオイルが作れると確信したんですね。
しかし、当時は製油業界でも初めてに近い試みで、イチかバチかの賭けみたいなものでした。万が一失敗したら、会社の命とりになるかも・・・というリスクもありました。そこで、現社長や幹部に相談し、「輸入大豆と同金額で、その国産大豆を買い取ること」という条件つきで、国産大豆を使ったオイルづくりが始まったんです。もちろん、国産大豆は輸入大豆に比べて料金が割高ですから、まずは失敗しても挽回できるように、先に手を打ったんですよね。相手先はただ処分を待つだけですから・・・スタートはまずまずでした。



Q・家庭用オイルづくりのスタートですね。開発話を教えてください。

A・仕入れたからには、徹底しましたね。妥協、という文字は一切なかったです。中でも苦労したのは、「分別生産技術」でした。外国産の大豆と絶対一緒にしない、純国産100%にこだわり、遺伝子組換え技術も現場に徹底させました。大豆一粒一粒、皮をむいて中の実から油をとるんです。その実に大豆たん白質が詰まっているんですね。
さらに皮をむくことで脱脂大豆のたん白質が50%になります。そして食品大豆で作っていますから、当然できあがりは油特有のベタベタ感はなく、サラッとしたものになるはず・・・そう信じ、日々研究、開発、テストを繰り返し、試作品を仕上げました。



Q・そして、2001年(平成13年)とうとう、看板商品「とうふの大豆で作った油」ができあがった・・・その時の気持ちはいかがでしたか?

A・まず、スプーン一杯油をすくって、ゴクンとのみこんでみました・・・。「これは・・・全然油っぽくない!サラサラしている・・・ひょっとして、これは大化けするかも!」と興奮しましたね。研究・開発段階においては、勝算はある程度あったんですが、それが想像以上の出来でした。そして、そこから世に出るわけですが、そこからも・・・大変でしたね(笑)。


Q・出来上がったのはいいけれど、それを消費者に届けなければいけない・・・開発者なのに、営業にも携わったのですか?
A・もちろんです!この商品は私の子供のようなもの。ネーミングもパッケージも全部私が決めたんですよ。商品ができてから3年間は営業ひとすじでしたね。やはり、一油メーカーとしては問屋に卸すか、量販店に置いてもらうか、が妥当な線なのですが、普通の家庭用オイルと比べ、料金が若干高いんです。原料の国産大豆自体の供給問題もあり、コストをギリギリまで下げても、他社の家庭用オイルと比べて割高でした。
そこで、ターゲットを絞ろう、ということになり、高級志向を狙ってデパートに置いてもらうことにしたんです。デパ地下で社員OGを2人、そして私の妻を引っ張り出し(笑)、小さなサラダをたくさん作って、オイルをまぶしお客さんに試食販売をしました。また、機会があれば、いろんな場所で焼き立てのフランスパンにオイルをつけ、試食販売・・・そのたびにお客様にアンケートをとったところ、「油って味がするんですね」「こんなサラッとした油初めて」「油って美味しいんですね」という良いご意見を多くいただきました。



Q・開発から営業まで・・・軌道に乗せるまでが大変だったのでは?

A・体がいくつあっても足りなかったですね(笑)。とにかく、口に運んでくれないと商品の良さがわからないから、味を見てほしい!とレストランなどにも直接行きましたよ。反応は良かったり、悪かったり・・・さまざま。でもいろいろな意見が聞け、より今後の開発においてのヒントになりました。そこで、少し落ち着いたころ、製造部長として現場に戻らねば・・・と思ったんです。どうやって、一般消費者が口に運んでいただくかという大きなPRも必要ですが、そのPRにおいての裏付けも必要だと思いました。つまり、このオイルを食すことによってどのような体内的効果があるのか等、しっかりした化学的解明も行わないと!と。これは、今後新しい商品を開発していく際でも、大きなテーマではありますね。



Q・今現在、製油・製粉業界は原料不足で大変な社会的現象になっていますが、その点で苦労される点はありますか?

A・原料の安定供給、それが一番です。もっと日本で国産大豆を作ってほしいのですが、いろいろと規制があり、ままならないところです。コストを抑えるために、しぼった大豆のいらない部分~脱脂大豆を醤油メーカーに卸したり、と工夫をしていますが、商品の値上げは否めません。
ですが、品質を落とすことは絶対にできません。原料はすべてがいいものではありませんが、その良悪含めての原料を使い、同じ品質の油に仕上げるのが私たちの使命です。この油は食べ物です。油自体に味があるので、この油を使うことで料理の味も変わってくるんです。油だけのことを考えず、料理とコラボレーションした時に、初めてこの油の良さがわかるんです。だから、本当にこの油の良さを分かっていただける方には値上げをしても、買っていただけると確信しています。「さがファン」などでのネット販売も大賛成ですね。メールで感想も送っていただけますし、今後の課題にもなります。



Q・昨今は空前の「エコブーム」ですね。他社もエコを売りにした油をどんどん出しています。随分前から、体にいい油づくりに取り組まれてきた身としてどう思われますか?

A・コマーシャルの威力ってすごいですね。大手製油メーカーはそれができるから、うらやましくもあります。でも、大手は原料の供給が間に合わないでしょう。比べて小さい企業は研究が追いつかないでしょう。私たちは、九州地場の中小企業として、分相応な売り方をしていこうと思っています。地道に足で稼いでいく・・・臨機応変に柔軟性を持って動き、軌道修正をしていけるのは、中小企業ならではの強みと思っています。今後は、なたねを原料とした新オイルづくりをしたいですね。日本、九州でやれることをしたい。そんな研究開発のことを考え出したら、またワクワクしてきました(笑)。



Q・油の研究って奥が深いんですね~。最後に理研さんの油コンセプト、読者にメッセージをください。

A・油の大切さはバランスです。日本食の一汁三菜と一緒ですね。お肉が美味しいのは油を使っているから。油は体内に食物と一緒に吸収されます。油は人間が生きていく上で欠かせない必須脂肪酸。バランスよく体内に取り入れないと、ビタミン導入など効果を発揮しません。現在、日本人の1日油摂取量は25%、欧米では30%と言われていますが、20%ぐらいに抑えた方がいいと思いますね。油と食事のバランスをぜひ、考えていただきたいなと思っています。そして、応援してくださる九州の皆さんに恩返しをし続けたいですね。


大豆
原料の大豆はほぼ佐賀産、福岡産の「ふくゆたか」「むらゆたか」。普段は豆腐や味噌などに使われる大豆だ


ちらし
「食と油が同じ位置にあるものとアピールしたかった」と岡部さん自らが作られたちらし。 パッケージ、パンフレット・・・すべて岡部さんによるもの


大豆ディスプレイ
工場の入口には、国産大豆、外国産大豆、なたね・・・など原料のディスプレイが。国産大豆は外国産に比べ大きく、美しい丸型をしている


ヘルシーオイル
家庭用オイルさまざま。お得なパックセットが「さがファン」でも人気だ


ディスプレイ全般
上の赤い看板は佐賀、福岡の街ですっかりおなじみ。佐賀本社の方ではうどんやパン、さまざまな粉の開発が進んでいる




>> 理研農産化工の商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 09:26 | コメント (1) | トラックバック

有田焼カレー 太田浩美さん

 2008年05月30日

店主太田さん
創ギャラリーおおた
太田 浩美さん

"食と器のコラボ"を初めて実現。
有田焼400年の歴史-主役は町への愛情。

 世界的な陶都・有田町。約400年の歴史を持つこの町では、幼いころから焼き物の歴史、世界との関わりなどを学び、そこに住まう人々は町を誇りに思わない者はいないと聞く。そんな世界のARITAが今、大きなムーブメントを起こしている。ご存知、「有田焼カレー」だ。テレビ番組の放映によって、一夜にして全国に知られ、予約殺到、ネット注文もパンク状態…。「有田町をもっと活性化しよう」と1年前に始めた"駅弁"が、現在全国で爆発的ブームになっている。その状況を発案者である、「創ギャラリーおおた」の太田さんはどうとらえているのだろうか?お話をじっくり伺ってきた。


Q・「有田焼カレー」すごい人気ですね!一夜にして全てが変わりました…?
A・一夜にして別世界…まるでシンデレラみたいです(笑)。今年の陶器市の直前に、テレビ放映があったのですが、おかげさまで陶器市では1日平均1000個も売れました。マスメディアの影響ってすごいですね。でも一番嬉しかったのは多く売れたのではなく、有田の地元の方々が喜んでくださったことですね。
どんなに売れても、「有田焼カレー」を作った時の基本の想いは変わりません。


Q・もともとはギャラリー&カフェのカレーが始まりだったんですよね?
A・私は、ギャラリー&カフェをここ有田町で開いて12年になりますが、店の看板メニューが多種のスパイスを使った薬膳カレーだったんです。元々は埼玉出身の主婦で、主人の実家がある有田町に越してきて22年。有田は世界が誇る町ですから、一生懸命有田町のことを勉強しましたね。そこで、私自身がこの町で何かやれることはないか、と考えた結果がギャラリーを兼ねたカフェだったんです。器をはじめ、有田そして佐賀には美しいものやアートの宝庫なのに関わらず、美術館やギャラリーがとても少ない…。そこで近くの窯業大学の学生さんの作品を将来に向けてのステップのために、店に置いたのが始まりで、現在は会期を決めて、佐賀県内の様々な作家さんのアート作品を飾っています。


Q・そのお店の人気メニューが駅弁に…?そのプロジェクトを教えてください。
A・ちょうど1年前になりますね。あの、佐世保バーガーを全国的ヒットに導いた元JR佐世保駅駅長の西田辰美さんが、JR有田駅駅長に就任されまして。
「ここ有田駅でも何かできないか?」と、うちのカレーを食べにいらっしゃるたびにおっしゃっていたんですね。そこで、心から有田町を愛し、活性化を試みようと意気込む中心メンバー5人と、サポーター20人ほどの「有田ハートプロジェクト」を発足したんです。そこから、有田より何が発信できるか、を考え始めたんですよ。最初は駅弁なんて、考えてもいませんでした。


Q・そして出来上がったのが、有田焼の器もセットになった駅弁なんですね。
A・最初に考えるのはやっぱり""ですよね、有田ですから。今まで究極のラーメン鉢や、焼酎盃など話題になってきましたが、器のみあっても、それに盛る"飲食"がなかった。そこに目をつけたのですが、なかなか具体案が浮かばず…苦労しました。駅弁の発案者はなんとうちの息子(笑)。何となく話を聞いていた高校生の息子が、「駅弁はどうね?有田駅にはないやろう」。そのたった一言が、"器と食のコラボレーション"を一気に実現まで結びつけたんですよ。


Q・有田焼ファン、カレーファン、そして駅弁マニアまでうならせるこの発案!
A・でも、あくまでもメインは"器"です。いくらカレーが美味しくても、陶都・有田、地元の人に受け入れてもらえないと外に出て行きません。予算をギリギリまで切り詰めて、有田の梶貞製陶所で開発、製造してもらいました。もちろん、再利用可で使いやすく、商品として1500円という妥当な金額に収めることができました。カレーやお米の原料はもちろん、もパッケージもみんな有田町の人間が作ったものなんですよ。


Q・それが1年前…最初は泣かず飛ばずだったと聞きますが…。
A・駅弁マニアの方はすぐに飛びついてきてくれました。わざわざ東北からいらっしゃる方も…。実は、有田焼カレー駅弁は、今は殿堂入りしている群馬の「峠の釜めし」をヒントにしたんですよ。今は長野新幹線が通っていて、駅弁ではなくなりましたが、今な無き、長野信越線の横川駅で、駅員さんが木の箱を首からぶら下げて「駅弁いかがですか~」と売り歩いてたのが、「峠の釜めし」なんです。釜飯の美味しさもさることながら、人気はその陶器の釜。持ち帰らないお客様はいらっしゃらなかったですね。何も見どころのない町が、「釜めしの横川駅」として大ブレイク、人気が衰えることはありませんでした。もちろん、峠の釜めしのすばらしさを、九州の方が味わうのは無理に近いのですが、プロジェクトではとにかく、第2の峠の釜めしになりたい、と訴えました。
最初はPR不足で赤字続き、駅でもレンジを用意したりと工夫したのですが、1個も売れない日も…。正直、失敗かな、と落ち込んだこともありました。


Q・それがジワジワと口コミで評判を呼び…そして大ブレイク!と。
A・昨年の陶器市でだいぶ認知度が上がりまして、そこから口コミで広がっていき、地元の新聞、タウン誌で取り上げられるようになり、そこから派生して全国誌に載るようになっていったんです。また、テレビなどの取材も受けるようになり、先日の番組で全国駅弁No.1に選ばれたというわけです。


Q・成功の要因は何だったと思われますか?
A・駅弁が全国的に認知された、という点での成功という意味では、決してあきらめなかったこと、そしてなんといっても"有田愛"ですね。有田町は商売の町ですから、いわば皆同職。いってしまえばライバルになることも。きれいごとだけじゃ済まされないことも知っています。赤字で不安になった時もたくさんありました。でも、有田という大きな枠での視点から見れば、有田町は1つです。有田に住んで、有田を愛する人たちが1つになって取り組んだこのプロジェクトの成功は、奇跡的でもあり、必然的な愛の結晶だと思うんです。


Q・すばらしいですね!さて、これからの課題にどう取り組むか…ですね。
A・はい。今度、古川佐賀県知事がわざわざお見えになるということで、この現象に浮かれずに厳かに受け止めています。有田の良さをアピールしたい、という想いから始まったプロジェクトは、佐賀県全体のアピールにも繋がるわけですので…。単なるブームだけでは終わらせたくありません。利益を上げることが、町の活性化の成功ではないと思っています。でも、利益が上がらないことには駅弁は継続していきません。うちのギャラリー&カフェもリピーターのお客様がほとんど。売れればいいというものではなく、本当に美味しいもの、いいものを長く提供し続けていくこと、それが課題であり、成功だと思います。


Q・太田さんの信念と愛情、そして行動力に心から感心いたしました。ぜひ全国の「さがファン」をご覧のみなさんにメッセ-ジをお願いします。
A・"佐賀"からの発信である、「有田焼カレー」を受け入れていただいて、本当に感謝、嬉しく思っています。佐賀県・有田町代表として、そして"陶都・有田の焼き物"と共により多くの方に、美味しく素晴らしい"食と器のコラボレーション"を届けていきたいと思っています。


外観
モダンな構えのギャラリー&カフェ「創ギャラリーおおた」。町のみなさんの集いの場所になっている

店内
アートの香り漂う、広々とした落ち着いた店内。ゆっくり、有田焼の器でコーヒーやカレーを楽しめる

自家製パン
12年前のオープン当初からある自家製パン。夕方には売り切れてしまう人気さ

うつわ
お客様に出すコーヒーやカレー等はみな有田焼。食と器のコラボレーションがここでは思う存分味わえる

ギャラリー
会期ごとに作品が変わるギャラリー。絵もあれば、陶器もあり、写真もあり…。
佐賀県内在住の作家の素晴らしい作品を鑑賞できる

商品
店内中央、JR有田駅駅長西田さんのコメント付きの「有田焼カレー」「有田鶏弁当」のパッケ-ジが目をひく

カレー器
これが実際駅弁で使われているカレーの器。中の模様は随時変えていく予定だ。
器ファンも納得の逸品

チーズケーキ
名物「幸せのチーズケーキ」も近々、「有田鶏弁当」と共に「さがファン」でネット販売予定。ふんわりとした食感の後に来るしっとり感…まさに"幸せ"と一瞬感じるケーキ


>> 創おおたギャラリーの商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 10:23 | コメント (0) | トラックバック

伊之助めん 内山健治さん(伊之助製麺株式会社)

 2008年04月28日

伊之助製麺株式会社 第二営業課 課長 内山 健治さん
伊之助製麺株式会社 第二営業課
第二営業課
課長 内山 健治さん

本当に良い物を広める手法を原点回帰、
"伝え手"がいるから、"受け手"がいる。

 いつ訪れても、美しい緑とさわやかな清流が出迎えてくれる神埼。そうめんのふるさととして全国的に知られる神埼の町だが、いよいよシーズンが始まった。川沿いに並ぶ数々の製麺工場も活気を帯びてきた初夏のある日、「伊之助めん」さんの工場におじゃました。「さがファン」では初となる3回目の訪問。前回は2年前の同時期。この2年で、変わらないものである"そうめん"を通じて、どう変わるものがあったのか…麺を作る側ではなく、麺の良さを外にPRする側の視点からのお話をじっくり伺ってきた。

 
Q・この2年間で大きく変化したこと、発展したことはありますか?
A・まず、そうめんも含む乾麺業界がずいぶん変化しましたね。市場的に乾麺の売上が下がって、その代わり生麺の売上がアップしています。その理由はさまざまですが、やはり大きなものに「食べ物のスピード化」。世間ではスローフードだ、ロハスだ…と流行していますが、実際の生活ではファストフード化は避けられるどころか、進行しています。特に若い20~30代の世代はわざわざ鍋でお湯をゆでて、そうめんを食べるなんて面倒なことはしないでしょう。スーパーに行かれればおわかりだと思います。乾麺のコーナーがどんどん狭くなり、代わりにカップ麺のコーナーが拡充しているのが変化の事実ですね。


Q・しかし、生麺の売上はアップしているんですよね?
A・コンビニが明らかな例ですが、夏になると既にゆで上がった状態の冷やし麺やそうめんそばなどが良く売れますよね。あれは添付のつゆをかけるだけ。
乾麺はゆで方によって味が左右されますし、本当に好きな方ならこだわりをお持ちです。しかし、一般市場的にはそうめんの味がわかる方は少なく、楽な方向に流れてゆく…。現在では、「デイリー商品コーナー」での生麺のウエイトが高くなりましたね。毎日食べるであろう、豆腐、納豆、味噌などと同等の扱いになりますから。代わりに乾麺コーナーは、調味料など認知度の低い場所に並べられているので、特別感があるのも手伝って売上が生麺と違って伸びない。
トータルで考えたら、生麺アップ、乾麺ダウンでトントンなんですけどね。


Q・この2年で対外アピールを強化するためにコンサルティング会社を入れたとお聞きしましたが…。
A・どんなに美味しい麺を作っても、それを上手に外に伝えていかなければ、消費者には届きません。麺自体のグレードの高さにあぐらをかいていても、伝わるのは本当に麺がお好きな方々だけですよね。もっと広く一般の消費者に美味しさを伝えるのはどうしたらいいか…そのPRのしかけや手法を一緒に考えさせていただいたところ、一方的ではダメだということに気付いたんです。伝える人間がいるから、受けてくれる人間がいる。原点回帰ですよね。
それでまず、年に4回全国発送するDMに手書きの「かわら版」を入れました。そこには、私自らが取材した四季折々の神埼の情報だったり、工場の作り手の生の声だったり…。そうしたら、お客様からハガキやメールで返事が返ってくるようになったんですね。てっとり早く売りたければ、大きなマスメディアの力を利用すればいいのですが、それでは顧客はつかず、単なる一時的なブームで終わってしまう。そのような一方通行型のPRはやめて、お客様とのキャッチボールを、時間をかけてもいい…コツコツとやっていくことに、伊之助の麺の美味しさを伝える可能性があると確信しました。
伊之助は歴史のある会社です。時間をかけてゆっくりお客様一人ひとりと真摯に向き合うことで、揺ぎない顧客様を作る…DMを変えただけで売上は2割アップしました。


Q・一度信頼を得たら、顧客様は逃げないということですね。その他にも佐賀、福岡でのスーパーでの試食販売なども積極的に行っていらっしゃいますね。
A・試食販売はお客様と直接、お顔を見てキャッチボールができる恰好の場ですからどんどん行っていくつもりです。中央、東京での「佐賀フェア-」などにも顔を出し、全国のさまざまな買い付け業者(バイヤー)さんと、現場の雑談の中でより良いPR手法を学んでいっています。地元の各スーパーの麺置き場、売上情報チェックも欠かせませんし、とにかくやる事がいっぱいで体がひとつじゃ足りませんよ(笑)。でもおかげさまで、中央から仕入れの注文がきたり、同業者に認めていただいたり…伊之助の位置性は確立しつつあります。


Q・新商品の開発の方も着々と進んでいらっしゃいますか?
A・新商品はとにかく研究を重ねて重ねて、最短でも市場に出回るのは半年、平均で8~9ヶ月はかかるんですよ。麺の研究と同時進行で商品の顔となるパッケージデザインにも4~5ヶ月はかけます。とにかく時間をかけますが、それが伊之助の自信と自慢ですね。まず歴史があること-商品は若干高いですが、美味しいから自信を持って薦められる。味に自信があるから、一度食べた方が次も買ってくれると確信持って次も薦められる。こう言うと、強気の商売をしていると思われるかもしれませんが、それだけ時間をかけて作り、その良さを一番良いPR方法でお客様に伝えていっている、というだけなんです。


Q・以前、工場長のインタビューで神埼の工場内に、商品を食べられるお店をいつかは作りたい…という話をいただきましたが…。
A・もちろん、その夢の実現への道は続いていますよ!もし作るなら、ただ商品を食べられる店、だけではなく、地元・神埼の観光アンテナショップのようになるでしょうね。お店を作るというのは、相当な宣伝効果が期待できるわけですから、結構大きめな規模のものになると思いますよ。そうですね…、ぜひ期待していてください。もしかして、年内には実現するかも…!?


Q・伊之助さんの未来が光って見えますね!今後の展開予定などあれば教えてください。
A・まずはホームページ、ネット販売の強化ですね。やはりこういう情報社会ですから、それに上手く乗ってDMとは別の方向性で、充実をはからなければ、利用しなければ、と思っています。そして、一般の方々に伝えたいことは、「機械で作ったそうめんは美味しい!」ということ。いわゆるブランドそうめん…
"手延べそうめん"が一番美味しくて、高級品と一般的に認知されていますが、それはあくまでもイメージですよね。そのイメージをひっくり返したいな、とは思っています。伊之助はご存知、独自の機械製法で自慢の麺を作り続けています。そうめんは食べ時を選ぶことができる(寝かせる等)、深くて美味しい食べ物です。手延べであろうが、機械であろうが、美味しいものは美味しい。手延べというブランドにお金を払うよりも、同じ美味しさでリーズナブルにいただいた方がきっと、もっとそうめんを身近で楽しい食べ方ができるはずです。
ぜひ、一度うちのそうめんをお試しください。試食販売などの告知のコーナーもサイトで作っていくつもりですので、この美味しさを確かめてください!


かわら版
これが好評の手書きの「かわら版」。お客様からの意見も載り、それに対して手書きでハガキを出すなど、暖かい心配りを忘れない


商品:そうめん・そば・うどん・らーめん
そうめんをはじめ、うどん、そば、ラーメンとあらゆる麺を製造している。生麺も好評だ


伊之助石碑
工場前に建つ、神埼町麺祖"伊之助"祭る石碑。感謝を込めて会社が私費を投じて建立。時々、子孫の方が拝みにいらっしゃるという


外観
2階建ての大きな工場。ここで、1日平均そうめんで言えば、約10トンの麺が造られている



まずは、粉をこねることから始まる。工場には約10数人のスタッフの方が常勤している


工場の2階でこねた粉は1階に下り、麺用に薄く伸ばされる



麺用にカットされた生地は、また2階に上がってゆく



1階から上がってきた麺は、5段階に分けて乾燥させられる



まるで“麺のカーテン”が5部屋続く。部屋ごとに温度、湿度が違う。1時間に1度、乾燥状態の抜き打ち検査があるほど厳しい



乾ききった麺は1階に戻ってきて商品用にカットされ、一定量の束にされる



最後は袋詰め。そうめんだとここまでの作業が約10時間ほどだが、うどんなど太い麺の作業は24時間に及び、徹夜作業になるそう



袋詰めされた商品に、不備がないかチェックして終了。その先には、数々の商品名が書かれたダンボールがいっぱい。市場に出るのをまっている麺たちが居た。

>> 伊之助めんの商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 19:38 | コメント (0) | トラックバック

ワインと地酒の専門店 森本 芳典さん(株式会社 森本商店 常務)

 2008年03月27日

ワインと地酒の専門店 森本 芳典さん
ワインと地酒の専門店
株式会社 森本商店 常務 森本 芳典さん

"良いお酒は選べる、うまい酒は選べない"。 そのアドバイスをするのが酒屋の仕事。

 酒どころ-九州。中でも佐賀は恵まれた大地の素材…米による日本酒、麦による焼酎…と多くの銘酒があることで知られている。幕末時には名君、佐賀藩10代藩主・鍋島直茂による財政改革により、酒蔵が多い時で300近くもあったといわれている。現在では焼酎ブームに押され気味だが、ほとんどが輸入の麦に頼る中、佐賀産二条大麦を使った焼酎など、本物の銘酒を求めて全国のお酒ファンの目は九州に注がれている、と言っても過言ではないだろう。
 そんな酒どころ・佐賀で昭和6年創業、老舗の域に入る「森本商店」さんは"良い酒"をずっとお客さんに提案してきた。今年始め「さがファン」に出店、老舗にて新顔の森本商店さん。のれんをくぐり、素顔を覗かせてもらった。


Q・お店には約3000種のお酒が並ぶ「森本商店」さんですが、昭和6年創業当時はどんな感じだったんですか?
A・私は3代目にあたるんですが、先々代が知人の酒屋を引き継いだのが始まりです。当時、「酒屋」では日本酒を90%、あとは焼酎を売っていました。ビールなどもあったのですが、ビールを置いている店は「酒屋」とは異なり、「乾物屋」さんで売っていましたね。うちの店では、樽にてとっくりに入れたり、お客さんが持ち込んだ瓶に入れたり…と、お酒を量り売りしていました。戦前、瓶は高価なもので、売り方はほとんど量り売りだったんですよ。その中でも、うちはお客さんによりおいしいお酒を楽しんでいただきたい、と普通の酒屋よりも3~5倍は高価なお酒を出したりもしていました。


Q・さがファンでは売っていませんが、「森本商店」さんはワインでも有名ですよね。ワインを入れた時期、入れようと思ったのは何故ですか?
A・昭和40年代ごろですね。「酒屋」は蔵元との直営店が多いので、どうしても仕入れが限られてきます。我々は小売業なので、直営店に対抗するためには、何か変化をもたらしたかった、というのはありました。ちょうど、サントリーの「赤玉ポートワイン」が流行した時期でしたが、元々赤玉ポートワインは滋養強壮のための薬飲料で、それを甘く味付けしたものなんですね。そのころ、佐賀でもステーキ専門店など洋食屋さんが出来始め、「洋食に合うお酒を提供してもらいたい」という要望を受けて、ワインの仕入れを始めたんです。赤玉の甘いワインに慣れている方たちは、本物の輸入ワインの酸味に「腐っている」と声をあげ、当時の売上はいまいちでしたが、洋食ブームに乗り、段々と佐賀のみなさんにもなじまれていきました。そして、全国的にワインブームがきて、うちも1979年にワインセラーを作ったんです。
※ 森本さんは(社)日本ソムリエ協会 認定のワインアドバイザー


Q・これだけ多くの酒類を取り扱うには、蔵元、酒造メーカーさんとのやりとりが大変だと思いますが、どのように仕入れていらっしゃるのですか?
A・創業からしばらくたった当初は、佐賀ではなく、福岡・大川の酒造メーカーとやりとりを多くしていましたね。大川も酒どころですから、大川の方は福岡・久留米に行くよりも佐賀の方が近いので、今でもよくやりとりさせていただいています。もちろん、唐津もありますし、全国にも及びます。ただ、量が多いので、九州を中心とした特殊な問屋さんを通して、仕入れを行っています。

Q・全国の地酒も取り扱っていらっしゃいますが、そのネットワークはどこで見つけるんですか?そして、仕入れるお酒を決める規準は…?
A・全国規模でよく行われる、酒の会などに出席し、必ず試飲をしますね。そこで気に入ったら、出席されている蔵元さん、酒造メーカーさんと名刺交換をして、後で電話やメールなどで取引を開始します。仕入れたいお酒は必ず自分の舌で確認、試飲しますよ。


Q・「森本商店」さんにはセラーが5つもあるんですよね!
A・お酒には"遊び"が必要なんですよ。いわゆる"飲み時"ですね。でも人それぞれ、"飲み時"は違うんです。お酒を仕入れる時、試飲してこれは長期に耐えられるかどうかで判断し、セラーで"飲み時"を管理します。時間がたてばお酒の味も変わっていきます。どれぐらい時間をかけたら、どんな味になるか…そんな"遊び"の想像を、お客さんに楽しんでいただきたいですね。うちの売り場は蛍光灯ではなく、白熱灯なんですよ。蛍光灯だとワインやお酒の色が変わってしまうんです。色もお酒の大事な楽しみのひとつ。セラーではずっと白熱灯で管理しています。10年は色が変わりませんよ。


Q・「森本商店」さんおすすめの、おいしいお酒ってありますか?
A・それは、答えられないですね(笑)。お酒って、好き好きじゃないですか。確かに人気の商品もあります。人気の商品は万人に受ける"良いお酒"。それを選ぶのは簡単です。でも"うまい酒"は選べません。その人のシチュエーションによって、全然"うまい酒"は変わってくるからです。それは、食べ合わせだったり、酒の肴の種類だったり、飲む時のシチュエーションだったり…。そのお客様の要望をお聞きして、アドバイスするのが我々酒屋の仕事なんです。


Q・では"良い酒"とは一般的にどのようなものなのでしょうか?
A・簡単に言うと"地酒"でしょうね。地酒っていうのは、地元の食べ物に合うからできたものであって、佐賀の日本酒はほぼ甘口ですよね。それは味つけの濃い、甘い料理に合うから。鹿児島に焼酎が多いのは、揚げ物など脂っこい料理が多いから、それを焼酎で流すため、とも言われています。そんな理由を持つ地酒が全国にいっぱいあります。地酒人気はそこにあるんでしょうね。


Q・今後の「さがファン」での展開予定を教えていただけますか?
A・今、特徴のあるお酒をわずか60種類ほどしか展開していませんが、100種類ぐらいまで増やしたいですね。なるべく地のものをご提供したいと思っています。もちろん、いつかはワインをネット販売したいという思いもありますが、ワインは全国的なものですので、現在、ちょっと供給の安定が難しいんですよ。ですので、どういうルートで仕入れて売ることができるかを模索中です。


Q・全国の九州・佐賀酒ファンにメッセージをお願いします。
A・やっぱり、実際お客様とお話して、お酒を買っていただくのが一番の願いですね。ネットだけですと、表面だけですから。ですので、メールでのやりとりも行っています。佐賀近辺の方は、ぜひ一度お店に遊びに来てください。いろいろアドバイスいたします。その後、ネットで利用していただければ…と思います。ネットでも"顔の見える酒屋"を目指しています!

内観
店内には、約3000種のお酒がズラリ。「さがファン」で人気の商品は、鹿児島地焼酎「赤兎馬」佐賀地酒「東一」佐賀地焼酎「菱娘」などだそう。

内観2
お酒は、日本酒、ワイン、洋酒…とコーナーが分かれていて、見やすくディスプレイされている。

プライベートルーム
店内には、まるでバーのようなプライベートルームが!一般の方は入ることができないが、ここでまったりと新酒やオールドヴィンテージもののお酒をお店のスタッフで利き酒するそうです。

ワインセラー
店内に5つあるセラー。中に入るとひんやり。常に"良い酒"の"飲み時"を考えられて、お酒たちが寝かせられている。

ワインセラー入口
「森本商店」さんがワインを仕入れた時期、1979年に作った記念のワインセラー。歴史の温かみを感じさせられる。

>> ワインと地酒の専門店の商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 14:53 | コメント (0) | トラックバック

まるぼうろの北島 古河 義継さん(工場長)

 2008年02月27日

まるぼうろの北島 工場長 古河 義継さん
株式会社 北島
工場長 古河 義継さん

お菓子作りは"今"を見るのではない。
100年後を見据えるのが老舗の役割。

 佐賀の銘菓として知られる「マルボーロ」。砂糖、卵、小麦粉だけを使った素材も、見た目もシンプルなこのお菓子が生まれたのは、約450年以上前。以来、お菓子が贅沢品だと言われていた戦時中も乗り越え、変わらない味を保ち続けてきたのが、お菓子処・佐賀を代表する老舗「北島」さんだ。地元の皆さんから時代を経て愛され続け、他県にファンも増加の一途をたどる「北島」さんのマルボーロへの想いを語ってもらった。


Q・前回のインタビューから2年半が経ちましたが、その間何か変化は…?
A・以前も申し上げましたが、"300年の歴史を持つ老舗"を守るために、"攻める"姿勢は変わっていませんね。商品開発や、外へのアプローチ、行事への参加…。ただ時勢の流れで、食の偽装問題などがクローズアップされ、お客様の目がより厳しくなったな、とは感じています。そこで、老舗という重みをずっしり感じます。攻めと守りのバランスがとても難しくなってきていますね。


Q・最近、食品業界での大変化に、原材料の高騰があります。
北島さんもマルボーロを2月から10円値上げされましたね。やはり深刻なんでしょうか?

A・原材料の高騰は、食品業界だけじゃなくてもう社会問題ですよね。私共も昨夏からずっと頭を痛めていました。他の食品がどんどん値上げしていく中、悩んだのですが、15年ほど価格を変えてしていなかったので、思い切ってメインの商品を10円値上げしたんです。一度上げたらもう下げられませんからね。大きな決断でもありました。だけど、お客様にはご理解いただいているようで、影響もさほどありません。ありがたいことです。値上げしたからにはより一層品質に気をつかっていきたいと思います。


Q・原材料は地元産にこだわっているとお聞きしましたが…、原材料価格の社会的な高騰に伴い、仕入れ先を変えようと思ったことはないのですか?
A・考えたこともないです。うちのマルボーロはあの大きさで、あの丸さで、あの味で、ずっと愛されてきたのですから、あのまんまではなくては意味がないんです。同じ仕入れ先でも量を減らし、同じ価格にて小さなマルボーロを売っても意味はありません。原材料は吟味に吟味を重ね、結果、「北島」のマルボーロが出来上がる。そして、ギリギリの配合で作っているので、形を少しでも変えると配合が変わり、味も変わってしまいます。老舗のプライドをかけても、今現在のベストの仕入先からの原材料で、ギリギリの配合で「北島のマルボーロ」の味を守るのが私どもの使命だと思っています。


Q・佐賀の銘菓「マルボーロ」ですが、さがファンでも北島さんのマルボーロはいつも売上トップに入っています。それは何故だと思われますか?
A・「当たり前なことを当たり前にしている」ってことじゃないでしょうか。つまり、職人である私たちが"美味しい"と思うものを作る、ということ。マルボーロの生地は季節どころか、日々、天気や湿度によって焼き上がりが変わってきます。朝起きて出勤するまで、今日はどんな生地の配合にするか…と考えてしまいますね。どの生地づくりが「今日のマルボーロの味にベストか」。職人ならば、必ず考えることですよ。そして、工場で話し合って配合を決めます。


Q・ズバリ、マルボーロってなんなんだと思われますか?
A・生活の一部ですね。もちろん私にとって仕事ではありますが…。日常でも冠婚葬祭でも愛されるマルボーロはシンプルで簡単そうに作れると思いきや…毎日が格闘ですよ(笑)。シンプルだからこそ、柔らかさ、固さ、微妙な食感がお客さんに伝わります。むろん、毎日失敗作も出ます。機械で出来ない味が、うちのマルボーロ。もうこれは職人の長年の勘と経験ですね。毎日の材料調合は一定ではありません、だからいつも美味しさは変わらないのですよ。


Q・北島さんはマルボーロ一直線、その他のお菓子もマルボーロを基本としたものが多いですよね。お土産屋に並ぶような、派手なお菓子がないのは…?
A・うちは地味ですよ(笑)。でも、時間をかけて「美味しいものを作る」とたまたま原材料に近い色になるんですよ。確かに新しい、見た目も鮮やかなお土産にピッタリなお菓子を作ることもできますが、それは只のブームで終わると思い10年持てばよい方でしょうね。私どもは「お客さんに"ウケる"お菓子を作るのではなく、"自分たち職人がほんとうに美味しいと思うもの"を作る」のがモットーです。動機は単純ですよ。お店に並んでいるお菓子たちも全部、自分たちが工場で作ったもので、他店から仕入れたものは一つもありません。
他店と競争するつもりはありません。ただ、ずっと愛され続けてきて、お客さんから「美味しかったよ」と言われる、お菓子づくりを続けていくつもりです。


Q・北島さんにとっての「マルボーロ」の位置付けを教えてください。
A・「北島のマルボーロ」というより、「マルボーロの北島」でしょうか。マルボーロは佐賀銘菓なので、うちが独占するわけにも行きませんし、それぞれの店舗の特徴も好き好きもあるでしょう。だけど、数的には多いですね。マルボーロから派生した花ぼうろ、ごまぼうろなど"ボーロ"系が多いのが特徴です。


Q・老舗の看板を守りつつ、そして攻めていく…以前もそうおっしゃっていましたが、具体的にどうお考えですか?
A・やはり、人づくりですね。今全員で菓子職人が20名ほどいますが、正直、人がなかなか育たないのが現状です。職人は10年修行が当たり前。厳しいようですが、10年たつと不思議といろんなことが見え始め、いろんなことがやれるようになるんですよ。でも数年で辞めてしまうのは、とても残念ですね。この歴史の中、10年なんて短いじゃないですか。今だけを見ていたって、それはブームで一瞬のうちに終わります。10年培ったものが、歴史を背負うんです。私たち、老舗の職人はお菓子作りにおいて、歴史を引き継ぎ、未来につないでいかなければならない。だから、日々の作業もとても大事ですが、目は常に100年先を見ておかねばならないと思っています。


Q・今後の北島さんの展開を教えてください。
A・やはり、職人を立派に育て上げ、一人でも多くお菓子づくりの面白さを伝えていきたいですね。40年の歴史を持つ「花ぼうろ」も大変人気なお菓子ですが、職人が足りないため、大きくアピールすることができません。もっといっぱい作ることができたら、「北島ブランド」として、関東をはじめ、全国に出していきたいと計画しています。お菓子って、「食べたら美味しい。幸せ」っていう単純なものなんですよ。冠婚葬祭、人と会う時…お菓子は人の和を結ぶ大切な媒体。決してなくなるものではないと思います。"その時"に食べたお菓子の味を、五感で覚えていてほしいですね。「ああ、あの時のお菓子は美味しかったな。また買いにいこう」と思い出してくれたら、嬉しい…ラッキーですね!


オブリガード
最近発売、本家・ポルトガルのマルボーロを再現した「オブリガード」。カチカチの表面にバターとしょうがパウダーを塗ったスパイシーな味!(※オブリガードは本店と佐賀市内の支店でのみ販売中)


北島外観
マルボーロの生まれた地、ヨーロッパをイメージした、ブルー&イエローが北島カラー。
白山町本店には工場が隣接されている


北島内観
開放的で高級感あふれる店内。取材をしている間も、平日だというのにお客さんの足が絶えることはなかった


スタッフのみなさん
丁寧な接客が印象に残るスタッフの皆さんの素顔は気さく。「店頭でもお待ちしております!」


テレビ画面
店内では一連の製造工程を描いた映像をモニターで観ることができる


まるぼうろプティング
カップにミルクを注ぎ、レンジで温めるだけでできる「マルボーロプティング」は北島独自の提案。プティング用のカップ&ソーサー(有田の深川製磁のもの!)も販売


和菓子
色鮮やかで美しい和菓子は、1個から販売している。他の焼き菓子もバラ売りで売ってくれるのもうれしい


北島入口
本店の前、白山名店街の入口は江戸時代初期に創始された佐賀独特の染色品・鍋島更紗の発祥の地の碑が建っている


白山名店街
本店の真横を通る白山商店街は、かつての長崎街道~シュガーロード。ここを通って異国の情報や砂糖を含む物資が運ばれていき、全国に広がっていった。商店街を抜けると歴史民俗館のある街道に出、そしてずっと小倉まで続く


>> 北島のマルボーロの商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 15:40 | コメント (0) | トラックバック

さがファンBOOKS 古川英文さん

 2008年01月30日


福博印刷株式会社
新事業推進本部
文化事業推進室
出門堂 編集長
古川 英文さん

"地の利"を生かした活動を-。
入口大変、出口無限。本の世界へようこそ。

 「さがファン」のトップページの右横に緑の枠に囲まれた小さなコーナーがあるのをご存知だろうか-?「さがファンBOOKS」。
 美味しい食に囲まれた佐賀、伝統と文化が産んだ美しい工芸品を持つ佐賀、大自然に包まれた観光の地、佐賀。今、そのように息づいている佐賀がどのような歴史をたどって現在に至っているか、知る人は残念ながら少ない。何よりも、日本近代の礎を築いた幕末維新時に、佐賀出身の偉人たちがどれだけ活躍し、今の日本につなげていったのかという軌跡は、まだまだ埋もれている。
 その埋もれた軌跡を掘り起こし、一冊の"本"という媒体で、佐賀、そして全国に伝えていこうとしている人がいる。古川英文さん。「さがファン」を管理している福博印刷株式会社内出版部門「出門堂」に籍を置く古川さんの本の可能性への想い、故郷・佐賀への熱い想いを語ってもらった。