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菓子処村岡屋 江頭絹代さん

 2007年08月30日

菓子処村岡屋・本店・店長 江頭絹代さん

菓子処村岡屋本店
店長 江頭絹代さん


人とのコミュニケーションや芸術性…人を豊かにする "お菓子の世界" は無限大です!

 お菓子の国・佐賀。数々の老舗店舗がのれんを守る中、昭和初期に産声をあげ、一躍佐賀の顔となるお菓子を作りあげた店がある。「さが錦」-国際食品コンクール「モンドセレクション」で3年連続金賞を受賞。洋、和、生菓子すべての技術を取り入れ、佐賀の伝統織物・佐賀錦をイメージした斬新な作品は、お菓子に芸術性が宿ることを世界に知らしめた。前回、工場に取材した時は、徹底した品質管理のもと、お菓子作りに励む皆さんの情熱と技術の素晴らしさを見たが、そのお菓子に対する情熱とこだわりは、お店にも溢れていた―。「村岡屋」さんである。



Q・今、村岡屋さんは県外含めて33店舗あるんですよね!それにしても、この本店の大きさ…すごいですね。
A・お客様の中には「お菓子のデパート」とか「お菓子のお土産処」思っていらっしゃった方も多くて、よそ様の商品をリクエストされることも多いんですよ(笑)。その時は、よそ様のお店の案内や、観光に来られた方には観光どころの案内もさせていただいています。


Q・ライバル店を紹介したりもするんですね!ここ10年で佐賀でもお菓子処がずいぶん減ったと聞きますが…。
A・本当にお菓子処は減りましたね。この間新しいものが求められ、種類が増えていきました。でも、ベースは和菓子のあずきですから、お客様のニーズに応えた商品菓子を作るのはたやすいことではありません。そこで、ライバル店とも情報交換として、お話合いをすることも多いんですよ。佐賀のお菓子の世界を守るという意味でですね。


Q・元々、羊羹1本だった「村岡屋」さんですが、次々に商品開発をされていきますよね。その1発目がもなかの「鍋島さま」。なぜ、丸ぼうろじゃなかったのですか?
A・故・先代社長が本当の商売人、ビジネスマンだったんですね。人脈もあって、お菓子界の兄貴分のような人でした。発想も豊かで、「商売やるなら、他と同じことやったらつまらん」と一番最初から創作和菓子を始め、ネーミングも佐賀の歴史にちなんだものに徹底したんです。また、技術だけにこだわらず、私たち店舗に立つ者には「口紅は絶対つけて、笑顔で!」と細やかな指導をしてくださいました。先代社長の"大きなスケールで、細やかな気遣い"は、今でも受け継がれています。


Q・昭和30年代から今まで、すごい勢いで店舗数が増えていくのですが、まず県内ではなく、福岡へ飛ぶんですが…それは何故?
A・まず、九州の玄関口を抑えれば、県内でも必ず成功する、という先代社長のお考えですね。見事に当たって、その後好景気に乗って、佐賀県内にも店舗を一気に増やしました。


Q・他の老舗店舗と「村岡屋」さんが違うところは、店舗数にあるのですね。
A・そうです。より多くのお客さんが家の近くでお菓子を買えるように、と店舗を広げました。工場直送で新鮮ですし。お菓子を怒って食べる人っていないでしょう。お菓子を食べればホッと落ち着く。より幸せな気分になれる。そんな時間を身近に提供できたら…皆さんの近くのお店にぜひ行ってみてください。


Q・また、店内での無料ドリンクサービスやギャラリーも好評ですね。
A・お菓子に付随する人とのコミュニケーションや芸術性、お菓子を選ぶというゆったりとした空間…そこに現社長が着目して、無料でコーヒーやお茶を味わいながら、ギャラリーで美しいものを目で楽しんでいただく。お菓子だけじゃなく、お菓子の世界が作り上げる文化の世界を楽しんでいただきたいんです。


Q・お菓子はただの美味しいお菓子、じゃないんですね…。接客で気をつけていることはありますか?
A・まず"笑顔"ですね。私どもスタッフは"一期一会"を思って日々仕事に携わっています。声かけを率先して行い、お客様がどんな商品を探しているのかを引き出します。商品説明だけではダメ、販売員である自分たちの意見も会話に織り交ぜると親近感が湧き、気持ちよく購入していただけるんですよ。


Q・「村岡屋」さん本店のお菓子は進物が多いと思いますが、スタッフは風習などの知識を得るのも大変でしょう?
A・知識というより、本来は常識なんですよ。現代では希薄になっていますが、お中元やお歳暮に使われるお菓子は=気持ち。その気持ちを伝えるために、のし一つでも印象が変わるんです。ただの「お中元」や「御礼」よりも、私たちが時々お薦めするのは「松の葉」とのしに書くんですね。松は一年中色が変わらない、そういったところから"いつまでも変わらないお付き合いを…"という意味を込めているんです。日本の風習っていいですよ。


Q・「松の葉」ですか!いいお話ですね。丸ぼうろが全国菓子博覧会で名誉総裁賞を受賞したり、天皇陛下に「さが錦」を献上したり、素晴らしい対外活動もされている「村岡屋」さんですが、今後の展開を教えてください。
A・現状維持、です。これが基本だと思っています。変わらないことを続けることですね。お客様を大事にする、という当たり前のことを当たり前にやることが大切。これは佐賀にも言えることです。都市化が望まれる中ですが、佐賀のいいところはゆったりとして、純粋、人情味があるところ。派手じゃないけど、芯はしっかりしているところ。田舎のよさを変わらずずっと残していってほしいですね。変わらないものを守り、残すということはとても大切で、とても大変なこと。甲子園で優勝して、昨日帰ってきた佐賀北の球児たちも、もう浮かれることなく勉強していますよ!そんな素朴で変わらない佐賀で、佐賀の歴史をうたったお菓子と共に、皆さんとコミュニケーションができることをとても嬉しく思います。また、ネットの方はネット限定セットを作ってみたいですね。顔がみえない分、画面から温かさが想像できるようなページを作っていけたらな、と思います。お菓子は人々を幸せにしてくれるもの。そして、日本人のコミュニケーションとしての大切な役割を果たすもの。ぜひ、お菓子のある生活を楽しんでください。


店内
本店はスタッフ8人。常時4人で対応中。店内が広いため、常に気配りやアイコンタクトが欠かせないそう。一番大事なのは「いらっしゃいませ」の一言。


外観
佐賀市内のメインストリート、中央本通りにドーンと構える本店。店内は、まるでお菓子の宝探しができそうなぐらい!


飲み物
佐賀のお菓子処で初めて作ったという、無料飲み物コーナー。くつろぎながらお菓子を選べるうれしいサービス。


ギャラリー
本店にはギャラリーが併設。取材時(8月下旬)には盆栽展が開催。緑が涼を誘うステキな催し物。


ばんこ
佐賀市役所から支給された、誰でも座ってもいいという和風ベンチ「さがんばんこ」。本店には2台あり、佐賀銀行本店にもあるそう。


玄関
取材時は佐賀北高校、甲子園優勝の翌々日。「村岡屋」さんも玄関で応援。佐賀が全国区に!


ほとめき
佐賀弁で"ほとめく=もてなす"、という意から「ほとめきマーク」を商工会議所が製作。もてなし処の「村岡屋」さんにピッタリと旗を贈呈。


>> 村岡屋の商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 18:15 | コメント (0) | トラックバック