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伊之助めん:川原 正広さん(伊之助製麺株式会社)

 2006年05月01日

店主:川原さん
伊之助製麺株式会社
取締役工場長
川原 正広さん

シンプルだからこそ、おいしく、美しいと
言われる麺を作り続けていきます!

 深い緑の山々に、きよらかに流れる美しい清流…。先日、市となったばかりの神埼市は“そうめんのふるさと”としても有名で、自然にあふれた町だ。江戸時代初期、約370年ほど前に“伊之助”という人物が神埼の町にそうめん作りの製法を広め、現在、神埼町役場裏の櫛田宮境内には「神埼そうめん発祥地」の石碑が建つ。今回は歴史をさかのぼること約200年前-江戸後期時代から製麺を行い、伝統の味を保ち続けている「伊之助めん」さんの門をたたいた。

Q・神埼町の麺祖ともいわれる“伊之助”の名前を名乗られたのはなぜでしょうか?
A・私どもは文久元年(1800年)に「川原製麺」という屋号でスタートしました。農家から麦を仕入れ、製粉し、山の手の水車で麦をひいて粉にして手延べ麺を作り…それは小さな麺屋だったんですよ。「伊之助」の名前を会社名にしたのは約70年前です。神埼町にそうめん作りを広めた伊之助さんに、あらためて感謝と敬意を込め、お名前を借りさせていただきました。町には子孫の方もいらっしゃいますので、工場前には伊之助さんを祭る石碑も建てさせていただき、毎日、麺祖の名に恥じない麺づくりにいそしんでいます。

Q・とても大きな工場ですが、1日どれくらいの麺を製造しているんですか?
A・大型機械化したのは大体戦後ぐらいで、麺の製造量が増えると同時に、全国へ卸すようになりました。それで、「神埼そうめん」の名前が一躍有名になったんですよ。現在では1日約10トン、袋にして約4万袋、箱詰めして約1200ケースを製造、出荷しています。乾麺は関東地方ぐらいまで卸し、生麺は日持ちの関係もあり、九州圏内のみ卸しています。

Q・麺はシンプルな食べ物ですが、製法は難しいのでしょうか?
A・麺の原料は“粉・水・塩”といたってシンプル。粉をこねるミキシングの時間、塩を溶かす濃度はそうめんだと5%、うどんだと4%と微妙に違うんです。そうめんの製造は約半日ですが、うどんだと丸1日かかるんです。シンプルがゆえに細かいところに気を配らなくてはならないですね。一番大事なのは“乾燥”。すべての麺は“乾燥”で7割は味が決まるんですよ。

Q・「伊之助製麺」さん独自の“5段階乾燥”ですね!
A・そうです。まず粉をこねるミキシングの後、うすく伸ばし麺体にして1時間熟成させます。その後、5つの乾燥室に入っていくわけですが、急激に乾かすと外側だけ乾き内側がしめってヒビ割れを起こすんですね。コシのある、じっくり時間をかけて、内側から水分を抜いていくんです。まず1、2段階の乾燥室では熟成乾燥をして、3、4、5の乾燥室で徹底的に外からも乾燥させます。すると見た目にも美しい麺ができあがるんですよ。

Q・これからはおいしい冷やしそうめんの季節がやってきますね。
A・ここぞかきいれ時です!(笑)そうめんは4月からがお盆時期までがシーズン。オススメは1年間寝かした、いわゆる“蔵出し”の「極細和紙巻きそうめん」に、冬に作った「極寒そうめん」ですね。寒い時期に作る麺は良く締まってコシが出るんです。また、そうめんは寝かせるのが一番いいんですよ。

Q・寝かせる…ってなんだかワインみたいですが…?
A・2年間ぐらい寝かせるのがベストです。そうするとより堅くなり、コシが出やすく、のどごしが良くなるんですよ。だからそうめんは賞味期限も長いんです。うどんは逆で新しい方がいいですね。堅くなるとうどんはまずくなる。“堅い=のどごしが良い”と思えば、納得していただけるでしょう?

Q・なるほど~。今後の展開や目標があったら教えていただけますか?
A・神埼町はそうめんの製造が盛んではありますが、実際に食べられるお店が少ないんですよ。将来はこの工場の横に店を作って、お客様にその場で伊之助めんのおいしさを味わってもらいたいですね。

Q・その日が早く実現してほしいですね!最後にさがファンへメッセージをお願いします。
A・これからも真心込めて、おいしい麺を作り続けていきますので、ぜひ一度ご注文されてみてください!また、佐賀県内を主にスーパーなどで試食販売も多くやっておりますので、そちらも機会があったらぜひお試しくださいね。

商品 そうめん:うどん:そば:ラーメン
そうめんをはじめ、うどん、そば、ラーメンとあらゆる麺を製造している。生麺も好評だ

伊之助石碑
工場前に建つ、神埼町麺祖“伊之助”を祭る石碑。感謝を込めて会社が私費を投じて建立。時々、子孫の方が拝みにいらっしゃるという

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2階建ての大きな工場。ここで、1日平均そうめんで言えば、約10トンの麺が造られている

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まずは、粉をこねることから始まる。工場には約10数人のスタッフの方が常勤している

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工場の2階でこねた粉は1階に下り、麺用に薄く伸ばされる

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麺用にカットされた生地は、また2階に上がってゆく

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1階から上がってきた麺は、5段階に分けて乾燥させられる

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まるで“麺のカーテン”が5部屋続く。部屋ごとに温度、湿度が違う。1時間に1度、乾燥状態の抜き打ち検査があるほど厳しい

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乾ききった麺は1階に戻ってきて商品用にカットされ、一定量の束にされる

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最後は袋詰め。そうめんだとここまでの作業が約10時間ほどだが、うどんなど太い麺の作業は24時間に及び、徹夜作業になるそう

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袋詰めされた商品に、不備がないかチェックして終了。その先には、数々の商品名が書かれたダンボールがいっぱい。市場に出るのをまっている麺たちが居た。


伊之助めんの商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 2006年05月01日 14:42

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