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菓子処 村岡屋:内田英次さん(菓子舗 村岡屋 営業部直営販売課長)

 2005年11月30日

店主:内田英次さん
菓子舗 村岡屋
営業部 直営販売課長
内田英次さん

 お菓子大国・佐賀。九州一のお菓子消費量を誇り、和菓子を中心とした銘菓の数々は、歴史が生み、伝統の製法が丁寧にはぐくんだ、品質の高いものばかり。江戸時代、唯一開国していた長崎から小倉までさまざまな物資が運ばれた中、佐賀城下町を横断する長崎街道は別名“シュガーロード”と呼ばれていた―“砂糖の道”。     
 銘菓・丸ぼうろをはじめとして、世界的にも認められた芸術と菓子が融合したオリジナリティーあふれる「さが錦」、小城羊羹など、伝統の銘菓であふれる佐賀の代表的な菓子処『村岡屋』さん。今回は工場に直接、突撃取材!世界の『村岡屋』の制作舞台はいかに…!?

お菓子は人と人のコミュニケーション。 それは、全世界共通のものです。

 JR佐賀駅から南方面へ伸びるメインストリート、中央本通り沿いにドンとたたずむ『菓子処 村岡屋』の本店。その大きさと、重厚かつ高級感あふれる雰囲気に圧倒される。本店のほか、佐賀県内、福岡県、長崎県と全30の直営店舗を持ち、県内はもちろん、九州を代表する銘菓の店である。

Q・村岡屋さんの歴史をざっくり教えてください。

A・よく老舗と言われがちなんですが、私どもの歴史は昭和に入ってからなんですよ。昭和3年、小城町の村岡家から分家し、羊羹店として創業したんです。最初は、小城羊羹ののれん分けから始まったんです。

Q・最初は羊羹だけだったんですね。しかし戦後にはすっかり「佐賀の銘菓処」と定着したと聞きました。

A・昭和29年に、現在でも人気のあるもなか「鍋島さま」、31年に「丸ぼうろ」や「かすてら」を発売しました。羊羹一筋で行くには、いろいろと弊害があったのです。和菓子は当時、ぜいたく品でもあり、お土産に持っていく事が多かったのですが、それには羊羹は重すぎた…そこで、軽く持ち運べ、進物としてのレベルを保てるお菓子を新しく創ろうということになったのです。

Q・「村岡屋」さんを一躍有名にしたのは、やはり『さが錦』。佐賀のお土産として定着していますが、もう生まれて34歳なんですよね?

A・佐賀には伝統銘菓がたくさんありますが、『さが錦』はわが社のオリジナリティーあふれる、創作和菓子です。佐賀の伝統ある織物・佐賀錦のイメージを取り入れ、洋菓子、和菓子、生菓子…お菓子の技術をすべて取り入れ、完成させた自慢の逸品です!

Q・『さが錦』の商品開発にはどれくらいの日数がかかったんですか?

A・まず菓子職人が、全国の銘菓どころに見学に行き、それから工場で研究を重ね、何度も試行錯誤を繰り返した後、完成させました。通常の商品開発だと3~4ヶ月ですが、『さが錦』の商品化には約2年はかかったといわれています。

Q・平成7年から3年連続で国際食品コンクール「モンドセレクション」で金賞を受賞されたんですよね!『さが錦』は全国区ならぬ、世界区に!

A・モンドセレクションは、ベルギーで開催され、いろんな部門があったのですが、私どもは「チョコレート部門」でエントリーし、金賞を受賞させていただきました。美味しさももちろん、見た目も重視される厳しい世界ですが、世界の舞台で認められたのは大きな意味を持ちました。

Q・村岡屋さんがお創りになるお菓子は、ネーミングにそれぞれ意味がありますよね。「金印ロマン」や「徐福さん」「街角えびす」…。

A・お菓子を見た時点で、「あ、佐賀のお菓子だ。お土産だな」とわかるような名前をつけさせております。贈り先でも、お菓子の名前で、話に花が咲くのでは…?と思っています。

Q・村岡屋さんのそういった姿勢にロマンを感じます。「ただ、美味しい」ではない…のですね。

A・私どもでは、お菓子は“人と人のコミュニケーション”と思っています。公私、お世話になった人のお宅を訪ねる時に、そこにお菓子がひとつあれば、それを話題にしたり…とそこからまた何かが生まれますよね。お菓子というのは、美味しさ以外に、古くから続く日本的文化としても、大事な意味を持つと思っています。

Q・村岡屋さんでは、新しい商品開発はどのようにされているのでしょうか?

A・これが、きっぱり決まっていないんですよ。大体、商品化は1年に3・4点ですかね。ノルマがあるわけではなく、「こういったお菓子が売れるんじゃないか」と製造部門が、トップに提案したり、また社長レベルのトップから製造部門に、こういうお菓子を作ってみたら?と提案をいただくこともあります。お菓子を自由に創作できるのは、わが社の特徴でもありますね。やる気のある菓子職人さんが、活躍できる場を用意できているのも、うちの社の特徴です。

Q・今後、第2の『さが錦』が生まれるかもしれませんね。

A・お菓子は、将来的になくなるものではないものだと思います。私どもでは“お菓子の味”だけではなく、お菓子の持つ意味合いにも重点を置いています。お店には、甘さ控えめなお菓子など、さまざまなお菓子を用意しています。また、時代に合ったお菓子づくりにも力を入れています。同じ羊羹でも、昔は甘さ重視の羊羹が好まれていましたが、今は甘味料を砂糖だけではなくいろいろな素材を使い、少しづつ変えながら、商品開発をしています。『さが錦』においても、生まれた34年前とは原料がちょっと違かったりするんですよ。

Q・お菓子、銘菓…って深い世界ですね。

A・お菓子は、贈る人の想いと、受け取った人の喜びが一致する時に効果を発揮するもの。それは日本だけではない、世界共通のものですよね。必ずしも“お菓子=甘いもの”ではないと思います。店に来ていただいたらおわかりと思いますが、たくさんのコミュニケーションとしてのお菓子があります。ぜひ、お店に“宝さがし”な気分でおいでください!!


工場外観
鍋島にある工場。1Fが羊羹など和菓子の製造、2Fが焼き菓子、洋菓子や『さが錦』の製造。工場見学にも団体が多く訪れる。

工場見学直前
清潔な状態にしないと、内部に入ることはできない。

もなかの部屋徹底した湿度管理
工場内は各小部屋にわかれている。各部屋はお菓子に合わせて、コンピューターで湿度温度管理がされている。お菓子はデリケートなのだ。

あんこ作ってる部屋もなか工場内流れる丸ぼうろ
製餡部屋は一番大きく、もなかの製造は少人数。丸ぼうろは流れ作業だ。

さが錦製造工程1さが錦製造工程2さが錦製造工程3さが錦製造工程4さが錦製造工程5
さが錦ができあがるまでは、流れ作業だがほとんどが手作業によるもの。すごいスピードで出来上がっていき、その職人技、早業に驚く。1日平均5000個の製造だが、お歳暮などのシーズンになると1日1万個ほど製造となり、忙しくなるそう。

ネット店長 井本さん
さがファンネット店長の営業課・井本真由美さん。「村岡屋のお菓子、佐賀のことを全国に知ってもらいたい!と、日々勉強中です。店長ブログもぜひ読んでくださいね」。


≫ 村岡屋の商品はこちらからご購入いただけます。

投稿者 さがファン : 11:01 | コメント (1) | トラックバック