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神埼そうめん:野口和雄 さん(伊之助製麺(株)常務取締役)
2005年07月30日

伊之助製麺(株)
常務取締役 野口和雄 さん
“そうめんのふるさと”とも言われる、佐賀県神埼町は、吉野ケ里遺跡が発掘された太古からの深い歴史を持つ町でもある。そして、緑の山深く、清流に癒される、大自然に囲まれた美しい町だ。この恵まれた立地条件を生かしながら、ある人間の情熱によって生まれた“神埼そうめん”が生まれて約370年。
今回は、神埼そうめんの麺祖“伊之助”の名前を名乗って日々、麺づくりに賭ける「伊之助めん」さんに今回は伺ってその情熱について尋ねた。
麺祖“伊之助”を名乗るプレッシャー
なぜ、神埼町が“そうめんのふるさと”と言われるのか―それは「さがファン」の今月の特集を見ていただきたい。神埼に寛永年間(1635年ごろ)、そうめんの原点を築いたのが、“伊之助”という人物である。
いわば、この伊之助という人物は、神埼町の“麺祖”。いわば、神埼の麺業界のヒーローだ。この人物の名を会社として名乗り、“日本の食文化・日本の味は伊之助で造る”を座右の銘として、あらゆる麺づくりにこだわってきたのが、「伊之助製麺」だ。
麺祖の名を会社名とするには、相当な覚悟があったという、「さがファン」でもおなじみの「伊之助めん」。味、製法、伝統、歴史…その“こだわり”を伺った。
Q・「伊之助めん」さんの歴史と、こだわりを教えてください。
A・「伊之助製麺株式会社」自体の歴史は約70年ですが、麺づくりに関しては文政元年(1800年代)から始めていました。神埼町の麺祖である“伊之助”さんの名前を会社名で名乗ったわけですから、麺の品質にはどこにも負けない自信があります。それには、独自の製法とこだわりを持っています。
Q・独自の製法とはどのようなものですか?
A・それは、麺においての“乾燥”の技術です。麺は乾燥が命。外側からではなく、内側から乾燥させていくのです。それには、湿度などの環境がとてもデリケートなものだとわかり、試行錯誤を繰り返して「伊之助めん」独自の乾燥方法を生み出したのです。
Q・どういった独自の乾燥方法なのでしょうか?
A・私どもでは湿度等わけて、5段階に分けて麺を乾燥しています。麺はちょっとした乾燥の具合だけで、風味が変わったりします。素材である小麦粉の自然な甘味・風味、そして麺のコシ…素材自身が持つ魅力を損なわない製法にこだわっています。それが独自のこの乾燥法です。古式製法で造った麺を、“冷風多加湿法”で製品に仕上げる。これは、「伊之助めん」独自の方法。だからこそお客様に美味しくいただいているという確信があります。
Q・“麺は乾燥技術が命”とは初めて聞きました。そのこだわりの麺を上手に調理する方法を教えてください!
A・麺の風味は、ゆで方でずいぶんと左右されるんですよ。大きな鍋でたっぷり沸騰させた湯に麺をバラバラに入れ、軽くかきまぜてください。ゆで上がったら、サッとお湯を切り、冷水でよ~く洗い流してください。その後は、器に盛って、時間を置かずにすぐに召し上がっていただくのが、美味しい食べ方ですよ。
Q・夏も真っ盛りですね。お中元などでそうめんなどギフト系でオススメの商品はありますか?
A・一番人気は「極細和紙巻きそうめん」です。そうめんはお酒と少し似ていて、“寝かすのが美味しい”んですよ。するとそうめん独自のコシが出るんです。これは1年間寝かした、いわゆる“蔵出しそうめん”です。しかし、寝かしすぎると今度は、麺独自の風味がなくなってしまう。この1年間寝かした、極細のそうめんはギフトにぜひ、おすすめです。
また、最近出ました生ラーメンも好評をいただいています。とんこつ、みそ、しょうゆ…と味もいろいろ。ラーメンやうどん、冷麦、そば…とセットになったギフトもぜひ、オススメですよ!!

広報担当の川原久美子さん。「伊之助めん」の前身「川原製麺」のゆかりを持つ方だ。「日本人は、麺が大好きですよね。そんな麺の仕事が出来て光栄です」

2階建ての大きな工場。ここで、1日平均そうめんで言えば、約10トンの麺が造られている


まずは、粉をこねることから始まる。工場には約10数人のスタッフの方が常勤している

工場の2階でこねた粉は1階に下り、麺用に薄く伸ばされる

麺用にカットされた生地は、また2階に上がってゆく

1階から上がってきた麺は、5段階に分けて乾燥させられる

まるで“麺のカーテン”が5部屋続く。部屋ごとに温度、湿度が違う。1時間に1度、乾燥状態の抜き打ち検査があるほど厳しい

乾ききった麺は1階に戻ってきて商品用にカットされ、一定量の束にされる

最後は袋詰め。そうめんだとここまでの作業が約10時間ほどだが、うどんなど太い麺の作業は24時間に及び、徹夜作業になるそう

袋詰めされた商品に、不備がないかチェックして終了。その先には、数々の商品名が書かれたダンボールがいっぱい。市場に出るのをまっている麺たちが居た。
投稿者 さがファン : 2005年07月30日 14:54
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