« 2005年12月 | メイン | 2006年02月 »
リストランテ寺崎(東京都 渋谷区道玄坂)
2006年01月31日
冬季限定!佐賀・背振山の野生イノシシ肉を使ったイタリアン
同店のオーナーシェフ、寺崎秀之氏は佐賀・鳥栖出身。実家が魚屋であったこともあり、料理には新鮮な魚にこだわり産地直送、できる限り天然のものを使用。生ウニのクリームパスタや天然鮮魚のカルパッチョなどが楽しめます。
そして冬季限定「いのししのポロネーゼ」は、佐賀・背振山で育った野生のイノシシの肉がメイン食材。イノシシ料理の醍醐味は、その膏(あぶら)の香りなのだそうです。
「イノシシの膏は、風味がとてもいいんですね。大げさに表現してしまうと、香水みたいな香りがします。それと牛肉のようにさっぱりとした赤身と一緒に調理すれば、絶妙な美味しさに仕上がるんです」
ご自慢のパスタは、丸一日仕込んだもの。足で踏んで熟成させるので、モチモチッとした食感が魅力。そのほかにも、ミカンやイチゴなどのフルーツも佐賀産。さらに特徴的なのが、藁を使った燻製メニューです。
「実家近くの田んぼの藁なんですが、豚肉を燻製したものをボイルする時に、この藁で出しを取ったお湯を使うんです。そうすると、香りがよくなります。これをカルパッチョでお出ししたりするんです」
将来は佐賀に店を構え、東京からもお客が足を運ぶような地産地消の料理をつくりたいと話す寺崎さん。
「佐賀は海、山、川、平地に恵まれた食材の宝庫です。それら質のよい素材を活かし、本当の春夏秋冬が味わえる料理を目指したいですね。例えば、野生のタンポポの葉を、ちょっとサラダのアクセントに入れる、とかね。葉モノは鮮度が命だから、田舎であれば、そういうことも可能になるでしょう」
「できるだけ国産のものを使う」というのが、寺崎さんのポリシー。修行時代、和食の料理人も経験した寺崎さんだからこその、発想豊かなイタリアンが堪能できます。もちろん、本格的なイタリア料理も充実。シチリアマルサラの赤ワインで甘辛く仕上げた「ほほ肉赤ワイン煮込み」(1600円)も定番のメニュー。品揃え豊富なイタリアンワインとともに、楽しみたい一皿です。

「イノシシのポロネーゼ」(1260円)。3月頃までの冬季限定メニュー。4年前からスタートし、定評のある佐賀産イノシシ肉を使ったメニュー

こじんまりと家庭的な雰囲気のある店内。飲食店の競合激しい渋谷駅近で、10年続く料理店の風格もどこか漂う

京王井の頭線「渋谷」駅より渋谷マークシティの通路を抜けるとすぐの場所にある店。白い壁が目印

気さくで親しみやすい店の雰囲気は、オーナーの寺崎さんをはじめ、スタッフの皆さんの人柄にもよるもの

競争激しい渋谷・駅近エリアで10年続くということは大変なこと。ランチの時間が終了しても、まだお客が入ってくる人気ぶりだ

渋谷の隠れ家的な店としても知られるリピーターの多い店
リストランテ寺崎
住所:東京都渋谷区道玄坂1-18-4
電話:03-3770-1007
定休日:日曜、第一月曜
営業時間:11:30~14:00(L.O.)、18:00~22:00(L.O.)/土曜のみ~21:00(L.O.)
メニュー:ランチメニュー/パスタランチ、ピザランチ(平日のみ)1050円、コース(土のみ)2200円、3500円。夜のコース料理3990円~6500円。
投稿者 さがファン : 17:20 | コメント (0) | トラックバック
和食 八乃州(福岡市・曙)
西の都から発信する、スローフード。
目指すは、ただひとつ“九州料理”を出す空間。
シブ~い店はだいたいローカルな地域にありますよね。今回ご紹介するのは、福岡副都心・西新から少し南下した“曙(あけぼの)”の住宅地にひっそりとたたずむ和食「八乃州(はちのす)」。ひっそり…というか、何回歩いて通っても気づかない!?曙という場所でまさか“隠れ家”に出合うとは…。
「以前は中央区の薬院と警固の真ん中あたりでやってて、昨年夏移ってきたんですよ」と店主の坂本康敬さん。薬院といえばオシャレな隠れ家的店が点在する、福岡でも特に女性に人気のオトナスポット。そこでは、“ひっそり”どころか口コミで広がり、連夜満員御礼…おととしオープンしてから1日も休むことができなかったそう。
坂本さんが「八乃州」を立ち上げた理由は「自分がやれるスローフード運動が、お店を作ることだった」。今現在、どのスーパーにも一年中同じ、またどこの産地かわからない素材が並び、飲食店でもさして気にせず美味しい料理を一年中食べることができる…。
ゆったりとした流れの空間で、その土地で作られたものを、その地元の土地で食べる-スローフードの原点「地産地消」が一番、食べ物が美味しいはず…。坂本さんは人で溢れていた薬院の店をたたみ、生まれ故郷である西新の町にお店を作り変えます。
九州全県の料理。坂本さん一人で仕入れ、そして調理し、お客様に出します。仕入れも坂本さん独自のルート。「ルートといってもリュック1本カラって、九州行脚に出るとですよ。それで、田舎の畑を耕すおばあちゃんやおじいちゃんと話すことから始めてるんです。畑は素材の原点ですからね、そこから見えてくることがとても多い」。
佐賀料理は有明魚介類がメイン。坂本さんの親類が住む鹿島の漁港から、ししぎゃーやわらずぼ、ムツゴロウ、しゃっぱなどを仕入れます。「八乃州」の特徴は、その土地の料理はその土地の器で出す、ということ。料理あって器ありき。佐賀は唐津焼、福岡は高取焼、大分では高取焼の分家小石原焼、小鹿田(おんだ)焼、長崎は波佐見焼、鹿児島は薩摩焼…。店内にズラリと並ぶ焼き物のオブジェにも目を見張ります。「この並んでる焼き物だけで、店1軒作れますよ~(笑)」。もちろん、焼き物系の取材を受けることも多々あるそう。
店内に訪れるお客さんは、地元以外でも東京、大阪、そして九州各地から集まったサラリーマンも多く、地元の言葉が店内に毎晩にぎやかに、温かく響きます。「僕は、郷土料理とか家庭料理っていう言葉を捨てたいんですよ。目指すはただひとつ“九州料理”」。なんと、東京にもお店を出す予定だとか。「もちろんそこでは“東京料理”しか出しません」。
すごい!これですよ、これ。飲食店ってこうあるべき!また取材にてガツーンと脳天パンチをくらう記者。「佐賀や熊本の人って、ひのひかり(米)とこしひかりの味の差もわかりますからね。農業県出身の人は舌肥えしてますから、頑張りがいがあります」。確かに…。
「お金を払って料理をいただくのであれば、美味しいものがいいに決まっているでしょう。それが、“九州料理”なんです。ほんと、九州料理はがばぃ最高っばい!」。ハイィ!本当にかっこいい店です。ええ。


シブい外観で、周辺に溶け込んでいます。ぜひ目をこらして見つけてください
店主の坂本康敬さんのおばあさんが、佐賀・白石町ご出身。「小さい時、ばあちゃんが作ってくれた料理の美味しさが忘れられんで。それが僕の原点なんかもしれんです」

時が止まったかのような…ゆったり空間にいざなう入り口

木のぬくもりが心地よい店内。お座敷とカウンターがあり、宴会最大人数25人。来店前には電話で予約確認がおすすめ

九州各土地の器たち。「食器・酒器は料理・酒のいのちです」と坂本さん

素材は全部九州のもの。新鮮な魚介が安価で楽しめ、一人で訪れ、地酒と共に楽しむお客さんも多いとか
<DATA>
八乃州
住所:福岡県福岡市早良区曙1-11-1
アクセス:地下鉄空港線西新駅から徒歩8分、国道263号線を佐賀方面に進行、「祖原」交差点を左折してすぐ
TEL:092-831-8333
平均予算:3800円(カード利用不可)
営業時間:18:00~翌1:00(24:30L・O)
定休日:日曜、水曜(不定)
