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春、スタートの季節です!
祝い酒、花見酒。

 2008年03月28日

 春といえば、満開に咲いた桜の樹の下でお花見…。だけど何故お花見ではお酒が欠かせないのでしょう?世界広しといえども、美しい花々を愛でながらお酒やごちそうを楽しむ人間は日本人しかいません。お祝い事にもお悔やみ事にも必ず登場するお酒-。4月はスタートの季節、お祝い事もひんぱんに行われますよね。そこで今回は“お酒”が日本人にもたらしてきた役割をひもといてみましょう。単なる、美味しい嗜好品だけじゃなかったことがわかるはず!

“サ”つながり…!?お花見とお酒の深~い関係

  よく聞くことですが、古代の人々は作物の豊穣を祈り、神様にその判断を請うていました。日本では桜の開花時期により、稲を植える時期を判断し、桜の散り具合を見て、その年の米の出来具合を占ったそうです。その満開の桜を見上げて、神様に奉げ物をして豊作を祈願しました。桜は神様の宿る木として信じられていたのですね。「サクラ」は「サ座」から来た花の名前。古代では神様が宿るという地域には「サ」がつく地域が多く、それを「サ神様」と呼んでいました。この「サ」が、お花見でお酒を飲む事につながっているようです。

  「サ」にはいろいろな意味がありました。「サダメ」「サタ」「サトシ」「サチ」「サイワイ」「サカエル」「サク」…すべてが「サ神様」による判断、祝い事と考えられたのです。そこで、「サ神様」の宿る、「サ座=サクラ」の樹の下で、「サケ」や「サカナ」を“ササゲテ”いたわけです。そしてそのオ“サ”ガリをいただいて、桜の樹の下でお酒を飲んだり、ごちそうをいただいたりするようになったようです。
 そう。すべては“サ”つながり。「“サ”ケ」がお祝い事や奉げ物に選ばれたのはこんな由来があったんです。それがお花見で、お酒を楽しむようになったことの始まりなんですよ。

日本人のDNA-“桜見”のレキシ

  無類の花好きの日本人。現在でも2月、梅の花が咲くころから連日新聞などで桃、桜、つつじ…と花暦の情報が載せられ、休日には人々がこぞって花を愛でに出かけますよね。奈良時代の万葉集や、古今和歌集などには梅や桜のことを詠ったものが多く見られ、古代から花々が日本人に愛され、癒してきた存在ということがわかります。大々的な「お花見」はやはり最初は、平安時代の貴族の間で流行しました。お花見は遊びとしてとらえられ、花を愛でながらお酒やごちそうをいただき、一句…など風流なイベントが行われていたようです。
 鎌倉時代になると武家にも伝わり、戦国時代を経て、豊臣秀吉が行った醍醐の花見、吉野山の花見は歴史上に残る、豪華絢爛、派手で華美を極めました。一般庶民にお花見遊びの風習が広まったのは、江戸時代後期。また、面白いのは江戸時代の武士たちが、桜がパッと咲き、パッと散る潔く清い姿に、武士である自分自身を重ね合わせたともいいます。梅でもなく、桃でもなく…。そして、桜は全国的にお花見の中心の樹となっていきました。武士の話などを聞くと、桜の美学は日本人のDNAに深く刷り込まれているんだなあ、と思ってしまいますね。

やっぱり日本ですね~祝い酒と神様

  このように、「サ神様」への奉げ物に欠かせなかった「サケ=清酒」(当時は、稲作中心のため、日本人がたしなむ“酒”といえば、日本酒をさしました)。祝い事には必ず出る祝い酒、お悔やみ事にも出るお清め酒。お祓い事にも出るお祓い酒。神社に行っていただく「お神酒(オミキ)」もありますね。ここまでくると、日本人にとってお酒がいかに大切で、神様と結びついていたものかがおわかりになるでしょう。
 古代では、「サケ」という言葉のほかにもいろんな呼び名がありました。当時一般的だった「キ」は、古代の飲食物を示す言葉「ケ」が変化したもの。今でも「あさげ・ゆうげ」と言いますよね…。また、この「キ」に敬称をつけたものが「神酒」「お神酒」。祝い酒は「祝酒(ホキ)」と呼ばれていました。
 また「クシ」は奇し、怪し、の意味で、お酒を飲むと酔うという不思議な状態になるからということで、そう呼ばれました。「サケ」と定着するようになったのは、「栄え水」が「サカエ」に転じ、「サケ」に変化したと言われています。また、お酒を作ることを「醸す」と言いますが、昔、酒を醸すのは女性の役目。そのうち、「カモス」が「カミサン」となり、妻の意味を表すようになったようです。また、神様への奉げ物のため、良いお酒ができるよう祈った言葉「酒栄き(キサキ)」は帝の正妻「后(キサキ)」という言葉にも影響しているとか…。何はともあれ、お酒は日本人の神様信仰に深く根付いた、重要なものだった、ということがわかりますね。

 美味しいから、楽しいから、と私たちが日々口にするお酒が、こんな深く、需要で高貴な役割を果たしていたなんて…明日から飲み方が変わりそう…!?
お酒は楽しく、美味しく飲むもの。反面、飲み過ぎは体、心、人間関係、すべてに悪影響を及ぼす怖~いもの。アルコールは覚醒剤よりも依存度の高い危険な面も持っています。お酒は日常のスパイス。素敵な、いいお酒との付き合い方をしていきたいですね。

投稿者 さがファン : 2008年03月28日 10:43

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